ケリーサイモンで30年、といった方がいいですかね・・

本日いよいよ「平成」最後の日となりましたね。

昭和64年(1989年)の一月、昭和が終わりました。

僕はちょうどその頃から「しまっさん」というあだ名から渡米してKAZに変わり、ほどなくしてKELLYになりました。

僕がなぜ「KellySIMONZ」という名前なのか?それはウィキペディア(ウィキペディアも全く興味がなかったので僕の項目が作成されたのはかなり後でしたね)でも見てもらえたらいいんですが(笑)、僕自身が明確に説明できるとすれば、

「音楽が洋楽だから」

という理由になります。

僕の作る音楽、演奏するプレイスタイル、すべてが洋楽から影響を受けています。もちろん日本人アーティストの影響が全くないわけではないですが影響を受けた日本人アーティストのほとんどが海外のアーティストに色濃く影響を受けた人たち、もしくは海外での活動を目指した人たちが殆どです。

正直いって僕は渡米する頃には日本の音楽はもっと世界的な広がりを見せて、英語が主体の音楽に変わっていくだろうという目算の元、帰国して日本で活動するときも名前をそのままにしたという狙いがありました・・

でも大きく外れましたね(笑)

「詞先」という歌詞が重要な文化が色濃い日本において英語の楽曲を好んで聴いている人たちですら別に言葉を理解していないという(僕も昔はそうでしたしね)中で「洋楽」というものは「外国人の音楽」であり、日本人である僕がいくら洋楽といってもそれは洋楽ではなく、邦楽になるのだという現実をまざまざと思いしらされました。

ファーストアルバムはあえて名前だけで写真などはほとんど公開せずに(いわゆるGReeeeN商法(笑))発売したらやはり外国人と勘違いする人たちは沢山いました・・でも日本人とわかったら「騙された!」と怒り出す人もいたりと、なぜそうなるの?と少し悲しい思いをしました。

まぁ僕は両親とも生粋の日本人ですしハーフでもありません、だからといって別に芸名は何でもいいと思うのです。僕が「洋楽でしかない」と思っているからアーティスト名も外国人にした、というだけです。

曲名だってなぜわざわざ英語にするんだ?という曲が沢山あるのに名前をそうしたらダメだという事はないですよね(笑)

昔からテリーとかジミーとかマックとかファーストネームだけ外国人にする人は結構いましたが、僕はフルーネームだったのが斬新すぎたのかもしれません(苦笑)

でもそれを名乗るかどうかは自分で決める事なので、僕がそれでOKなんですからほっといて頂きたいですね・・もちろん「コテコテの日本人」ですがどういうのがコテコテの日本人なのかも人それぞれ受け止め方が違うと思うのです。僕はアメリカに住んでいましたが、日本でちょっとぐらい顔が濃いという人だって向こうに住めばただのアジア人だし、アジア人であるからといって英語名の人も沢山います。日本人が言う外国人というのが欧米人(白人もしくは黒人)というステレオタイプな思いがそういう風な物議を醸しだす事になるのだろうと考えていますが、僕は世界的に名前を憶えやすいという事が大事だと思って名乗っているという意図もあります。

「なんで日本人なのに外国人名なの?」という人たちには「音が外国人だから」という返事をしますが「?」みたいな態度を取られることが多いのは事実です・・でも僕のギタープレイもフィーリングも「日本の心」を表すような典型的な日本の音楽を演奏しているわけでもないので、そこは理解してもらいたかったですね・・

とはいえ僕は日本人であることはしっかりと自覚しているしプライドは持っているので名前がケリーサイモンだからといって「外国人になりたい」のではなく「外国の人たちと対等に勝負したい」という気持ちから名乗っているという事だけは理解してもらいたいなという部分です。

しかしあれから30年たってもあんまりそういったメンタリティの部分は変化もなく、人間ってホントに成長しないなぁと思いますが、まぁ先日書いた通り数千年前から何も変わってないのでそりゃ~しかたないなわと思ってます(笑)

まぁでも結局なんだかんだで僕は1998年から実質音楽だけでここまでやってこられたのでもう20年が経ちましたが、名前が何であれどういった経歴であれやっぱり音(楽曲)は正直だと思います。

結局曲が良くて演奏が良けりゃなんとかなる、僕はそう思っています。

エンタメの世界において売れるという事は結局最終的には時の運というか戦略というかいろんな人がかかわってそういった結果が生まれるのでしょうが、僕はほとんどそういった意味では人と関わる事もなく特殊な活動をしてきたとも言えます。

特殊なのは名前だけではなかったという事で(笑)

とにかくこれからも「外国人のような音(トーン、タイム、フィーリング)」を武器に、日本人が作る洋楽を極めたいと思います。

まぁ例えていうなら和菓子は好きですが、洋菓子を作る職人を目指すというかそんな感じですかね(笑)

洋菓子に無理やり日本名を付ける人もそんなにいないでしょう(笑)

饅頭は饅頭だしケーキはケーキなのです・・どこまで行っても饅頭はケーキではありません。

そんなわけで、僕は爆発的にヒットするような洋菓子ではなくいつの時代も安定した美味しさでついつい食べたくなるようなお菓子のごとき音楽を作り続けたいと思います。

何だかんだで様々なことが起こりましたが、こんな活動でも音楽を続けることが出来た平成の30年間にに感謝したいと思います。

というわけで改めて記念すべき新元号からまた気持ちを新たに張り切ってまいりましょう✨