僕自身、ギターを始めてから自分の理想通りの演奏を目指し、ひたすら練習に励みながらも僕は常に合理性を考えてきたように思います。

がむしゃらに練習すれば上手くなる、などと思っていなかったからです。

プロになりたいと思ったなら、やはりプロになった人たちの経緯やその手段などあらゆる事を学ばなければいけません・・学びなくして得られるものではないと考えていました。

だから「努力」「根性」などのいわるゆ精神論はそういう事を理解したうえで、さらにそれだけでは得られない最終的な手段というか先の先に必要なものであって、そのレベルに到達していない人の努力や根性論は全く通用しないと僕は捉えていたのです。もちろん生きるためには努力や根性が必要なのは言うまでもありませんが、それとは話が全く異なるのです。

だからこそ僕は自分が憧れた海外のミュージシャンや何より日本から世界へ進出した高崎晃氏のラウドネスに勇気を貰って渡米しました。

そこでしか味わえないものが沢山ありますが、なにより人間は「その場の空気」という目に見えなくてもとてつもない情報量の刺激を体に受けることが出来ます。それは今のような便利な社会になっても人間自体は全く変わらない存在なのでスマホで地図を探索するのとでは圧倒的に違うのです。だから「行動」する事が人間の基本となるのでしょう。

人に教えるようになってからも最も大切にしている事はやはり「意欲」を奮い立たせ「自主性」を芽生えさせる事を念頭に置いています・・自分自身がそうであるように誰もが人に指図されてやるものは長続きしないと思うのです。学校では基本「集団行動」を学び「社会のルールに則る」ことを最も重要としますが、年々変わりゆく社会のルールやモラルに則る事は中々難しくなっていくと思います。資本主義社会は人間のモラルが存在してこそ成り立つものだと考えていますが、根幹自体が揺るがされている昨今においてやはり自分自身がどうあるべきかという事をしっかり考える事が大切だと思います。

「他人様に迷惑をかけないよう」といっても人間は必ず誰かのお世話になっているし迷惑をかける事もあると思います、その都度しっかりと感謝し自分が少しでも間違った事をしたと思えばすぐに謝罪する、それが当たり前になるような日常を送れる様共に音楽を通して考えていければと思っています。勿論それは自我を押し殺す事ではなく自分の心に忠実にやりたい事をハッキリとさせることによってはじめて考える事なので、意欲的にアクションを起こせるようアドヴァイスして参ります。

心から楽しいと思うようなことは時間を忘れて没頭できます・・気づいたらあっという間に過ぎているという経験は誰にでもあるでしょう。それがないという人はとても気の毒ですが、自分で気づいていないだけかもしれません。日本という国は奇跡的に『ただ生きていける国』の一つだと思います・・そういう部分では海外へ行けば行くほど日本のすばらしさを思い知る事になりますが、『頑張って生きていかねばならない国』にはエネルギーがあります、高度経済成長期だった日本にもそのエネルギーがあったのだと思いますが、是非そういった熱いエネルギーを自分がやりたい事にフォーカスを当てて集中し、楽しいギターライフを送って頂けるよう人生にとってとても大切な「時間」を使ってそれが「資産」となるよう応援したいと思います。

<つづく>