以前から僕は自分自身への決め事として忘れないようにしている心得を文章にまとめて紹介したことがあります。

 

それが『超絶なる心得』というものです。

 

常日頃から忘れないようにする「心がけ」と「実践」に分けておりますが、心がけの方はすでにメールマガジンで一度紹介したことがあり、現在実践編を纏めています。

~心がけ~

1.自分は出来ると信じ続ける
2.あらゆる角度から物事を見詰める
3.あえて他との比較をするなら高みをしっかりと見極める
4.欲張らず一つ一つをしっかりクリアする
5.自分に厳しくかつ向上心を持つ
6.自身が求め、目指すべき方向をしっかり決める

~実践~

1.あらゆるジャンルの音楽を聴く
2.常に生活の中でリズムを感じとる
3.楽器がなくてもイメージングだけで演奏する
4.メロディのみならずハーモニーに耳を傾ける
5.自分の演奏を常に記録し聴いておく
6.超絶に「やらない」という選択肢はない。

 

とりあえず来週のメールマガジンで紹介する予定ですが、その前に今一度心がけをお読みいただければと思い、心がけ編を改めて読み返し言葉をしっかりと修正したものを紹介いたしますので是非ご覧ください。


音楽や楽器のみならず僕の生きていくためのモットーとして捉えておりますので、是非音楽に関係なくお読みいただけると幸いです。


~心がけ編~

1.自分は出来ると信じ続ける

自分に自信のない人の一番の原因は怠慢に過ぎません。極端な言い分かもしれませんが、自分が如何に努力をしてこなかったかは言わずもがな自分自身が一番分かっている事です。なのに何とか成るだろう・・明日やればいい・・などと根拠もなく後回しにしてきた結果、時間が経つ毎に自分を信じる力を失っていくばかりです。

自信とは「経験の裏づけ」以外に蓄積する方法はなく、例え失敗でも繰り返し挑戦すれば人間は慣れるものです。でも最初のきっかけがどうしても踏み出せない人も沢山いると思います。これは仕方ない事であり「勇気」は実際誰にも等しく備わっているものではないと思います。それは失敗を恐れる心であり、「出来れば失敗したくない、なので挑戦しない」となります。しかしそれでは人生の活路は開けませんので、どんな小さい勇気でも振り絞って着実に一歩ずつ前へ踏み出すべきなのです。その為に人間は「生」を与えられていると私は考えています。

ただ生まれてなにもせずこの世を去る為に与えられているわけではありません。間違いなくこの世で何かに取り組み、誰かの役に立ち、自分の使命を全うする事が我々が生まれて果たすべき義務だと思います。

どんな事でもいいので日々積み重ねればそれが自信となり必ず何をやるにしても変化が現れると思います。

2.あえて他との比較をするなら高みをしっかりと見詰める

インターネットに多いのが一方的に自分の都合の良いように受け取って解釈し、神の如く非難する人たちを見かけます。

しかし物事にはあらゆる意味があり、どうしてそうなのか?何故そうなったのか?など考えれば答えなど簡単に見つかることはなく、何故人は生きているのかという事だけでも答えは尽きないのです。なのに多くの人は自分が正しいと思い込んでいるので自らの過ちにあまり気付きません・・さらにそういった人に限って自分が攻撃される事を恐れるがあまり、先に人を攻撃してしまうという傾向があります。それは「弱い心が生み出す恐怖心」からくるものなのでしょう・・常に冷静に物事を見つめ冷静に考えればそんな批判めいた言葉はまず出てこなくなります。

落ち着いて対話し疑問に思うことがあれば丁寧に質問するのが本来の成熟した人間の態度です。「疑う」という事はあまりよくないように聞こえるかもしれませんが、何でも鵜呑みにしてしまうのは非常に危険な時代であり、あらゆる情報が蔓延しているため自らでそれぞれを吟味し、自分自身が納得するものだけを取捨選択しなければいけないのです。

やはりどんな状況においても冷静にまずよく考えしっかりと自分の考えを纏める事が大切です。

3.他との比較をするのであれば常に高いほうを見る

世の中は「相対的」であり、自分の存在は他の存在があってこそ成立している。「有」があるからこそ「無」があり、また逆も然りです。

なのでどうしても避けられないのが「他人との比較」になるのですが、これもまた都合の良いように自分に自信が無い時は自分より劣っている人を選び、気持ちが前向きで余裕がある時は自分より上に位置すると考えている存在を目指す・・その繰り返しを行っている人が殆どではないでしょうか?・・でも実際の所は上も下もなく、全て自分自身で解決していかねばならない事に気付くにはそれなりに時間がかかるでしょう・・人は経験を重ねてそこから学び同じ過ちを繰り返さないように生きていくものですが、何事も最初は「真似から入る」のがごく普通の事なので(言葉や動きは全て親から学ぶように)、憧れを抱いているものや自分が成りたいと思うものの真似をする事により、結果的には誰もが同じように真似る事ができないという事を思い知るのが現実であり、格差が生まれます。

その差をどのように埋めるかも自分自身にかかっている事は重々承知なのですが、自分より優れているものを否定したりする事は、自分自身が劣っているという事を認めてしまっているようなものなので、目を背けずにそこからもしっかりと盗み取る事で自らも成長させる。

多くの優れた人間を教えてきましたが、やはり彼らは皆中々の泥棒でした(笑)・・言葉は悪いですが盗むのがとても上手です。それは常にあらゆる角度から情報を吸収する能力を持っているからに他なりません。

4.欲張らず一つ一つをしっかりクリアする

物事の完成度はどうしても最終的な判断はそれぞれの感性・感覚に委ねられるのですが、これもまた自分自身の基準をどれだけ上げていく事が出来るかにかかっています。

「結果」を急ぐばかりというか結果が全てだと考えている人もいると思います。少しぐらいいい加減でも出来る事を増やす方がいいというのは間違いではありませんが、ここぞという時に必ず後悔する事でしょう・・それを繰り返して成長する事もありますが、良くないのはそのいい加減に完成させる癖がついてしまう事・・「バレなければいい」という昨今の日本人の体質はこういった部分にあるのかなと情けないながらに感じる事が少なくありません。何事にもいい加減でなんとなく過ごす方がが大きな問題が起きないと考えているのはどの世界も似たようなものだと思います。だからそのような感覚が多くの人の基準になってしまいがちなのですが、でもきっとそれは後悔する事になるでしょうし、気付いた時にはもう時すでに遅し、となりかねません。

僕がギターを教えてきて何時も耳にするのは「もっとちゃんとしておけばよかった」という言葉です。でもそれはおかしいと思います、昨日まではそうだったが今日から頑張れば改善する事もあるはずなのにすでに人生が終ったかのような考え方になっています。根本的な問題はそういった部分にあって過去に挑戦してこなかった自分を慰めるための言い訳にしかなっていません。本当にやる気があるのであれば直ちに今から改めてしっかりとして練習に取り組むべきです。必ずその心構えは結果に直結すると思います。

5.自分に厳しくかつ向上心を持つ

これは本当に難しい事です、というのも他人から見えるものと本当の姿とは大きく違っていたりするからです。

あくまで自分に厳しくしているように「他人に見せる」のではないという事です。ただ自分の「言葉」に責任を持っている人が発するものとそうでないものでは全く意味合いが違います。僕自身目標や自分の考えを多く自分の身体より「外」に排出する方ですが、それはなぜかといえば自分自身に外からプレッシャーをかけるためでもあります。それとは逆に内に秘めた思いを誰にも言わずに黙々と達成するまで諦めない人もいると思います。どちらでも構わないと思いますが、これもまた人間自分自身には非常に甘いもので基本がなにもしたくないと考える動物です・・でもそれが本来あるべき姿ですし動物は本能的に生きるために食べ、眠り、発情期に繁殖するという基本動作しかありません。

人間は常に発情期ですし(笑)それをコントロールしながらも無条件に社会に貢献する一員として生まれた時から使命が決まっています。あらゆるものが「お金」という価値観で図られ何をするにもお金に換算されます。そんな世の中で生き残っていくにはやはり高い志を持って自分の目標とする職業を手にしその仕事のスキルを磨きながら努力し続けなければいけません。もちろん殆どの人が目標とする仕事には就けないのも事実ですが、それに関しては何を仕事と考えるかというのも大きく分かれるのでこちらではあえて多くは言わないようにします。なによりどんな仕事でも自分自身の努力が必ず誰かのために役立つのは間違いなく、その一つ一つがよりよい社会を形成していくと思うので、一人ひとりの心がけが非常に大切です。

他のものに対する本当の優しさや思いやりとは自分を律して初めて育てられるものだと思います。

6.自身が求め、目指すべき方向をしっかり決める

当たり前の事をいってるように思われるでしょうが、これを本当に実践できている人はどれだけいるでしょうか?

正直言いまして、これを誰もが皆実践できていれば平和な社会が保たれるのではないかと思うのです。皆それぞれに自分自身をしっかりと見つめて自分がどうしたいのか、どうするべきなのかを考える際に、自分をしっかりと見詰めることなく他人の行動や言動にばかり気を取られてしまい、挙句の果てに上手くいかなくなると全て他人のせいにしてしまいがちです。自分自身の失敗は認めたくないものですし、自らが選んで行動した結果が上手くいかないという現実はあまり受け止めたくないものです。

誰かのせいにしたり何かのせいにする・・これは自分が傷つく事を避けるための本能的な行動ですが、人間には本来「理性」というものが備わっており、そういった行動を極力抑える能力が有るにも拘らず、自分の心の弱さが勝ってしまうと誰かを傷つけてしまったりする事になります。
広い視野で少し大げさに例えると、そういった事が結果的に戦争に繋がったりしているので有史以来の人類に争いが絶えないのは認めざるを得ない事実ですし、避けられない運命なのかもしれません。ただそういった事を各々がしっかりと心がけていけば必ず世の中は変わると僕は信じています。「自分が選んだ道」を可能な限り「自分の努力で切り開く」という当たり前の事をすれば、きっと様々なアドヴァイスなどは必要なものだけ沢山の人たちから吸収し、それ以外は自分の考えで行動する事が単なる自我ではない自立心を育てるきっかけになると思います。

「人間生まれる時もこの世を去る時も丸裸で孤独だ」という事を理解していれば、特に恐れるものなどなくなるのではないでしょうか?・・小さいことを気にするあまり自分らしく生きられなかった人生ほど悔いを残すことはないと思います。与えられた才能や可能性は人それぞれあるのかもしれませんが、それもまた自分で考え決めるものであり、誰かに指図されて揺らぐような信念であれば最初から間違っているのかもしれません。

成功するにはそのイメージがしっかりしている事が必要不可欠だと思います。漠然とした目標など何一つ現実には叶いません、出来るだけ明確にしつつその目標に到達するためには何が必要なのか?何をするべきなのかを常に考えながら行動する。思考は行動を停止させる恐れがあるのでそのバランスは常に気をつけたいものです。だから常に僕は「どうせこの瞬間は永遠ではないのだから」と考えています。楽しい事も辛い事も人生においては結局一瞬であり、それをどのように受け止めるかがそれぞれにかかっているだけなのだと思います。