HEADRUSHは小さい場所こそオケとのバランスがとりやすいので(当たり前ですが同じスピーカーから出ているのでブレンドしやすい)非常にモニタリングも楽なのですが、生の迫力は当然アンプに及びません。でもカラオケとのミックスでは当然聴きやすさは倍増します。なのでセミナーではそれぞれのメリットを最大限に生かした使用法を説明しています。

しかしイングヴェイが彗星の如く登場してから35年ぐらい経つんですね・・間違いなく彼の出現は『ロックギター』における革新的な飛躍を遂げさせるきっかけとなったと思います。それまでのマーシャルアンプを使っていたギタリストの音とは全く異なるピッキングセンスを身に着けていたが故に僕は思っているのですがまぁ一般的なリスナーには正直どうでもいいことかもしれません。でもギタリストなら誰もが理解している部分だと思います、クラシカルとか速弾きとかそんな問題ではない事を。

ともかく彼の個性(性格)や態度などで否定的な意見を持つ人も少なくないのでしょうが、ハッキリ言ってそんなもの負け惜しみでしかないので僕は彼の音やセンスは他の誰にもない!と中学生の時判断し追いかけて追い抜いてやろうと30年以上ギターを弾いてきました。

これもギタリストにしか分からない部分かもしれませんが、イングヴェイは他の高い技術を持つギタリストと圧倒的に違うタイム感を持っています。フレーズの走らせ方ともたらせ方が絶妙でコレをしっかりとトレースしている人は相当なファンでも中々いないと思います。分かりやすく言うとイングヴェイより上手くなってしまう(ちゃんと弾き過ぎる)と彼のような揺れるような雰囲気が出ないのです。

音楽は基本4つ(一小節に4分音符が4つ)でリズムを取るのでその倍数である8や16でリズムをとるのですが、彼は独自の解釈で奇数音符をいれたり16分音符の最後の音から切り替えしたりと斬新なタイム感でスリル感を出しています。要するに「最後の音までコントロールする余裕がある」という事なんですが、それはとても難しい事なのです。

 

というわけで僕はモノマネだとか劣化コピーだとかいわれようがやって来たのは結局35年間も技術では彼を越えるような人は数多くいますが(でもすべては発展形であって亜流だと思います)彼のトーンやそういったタイム感の個性を越えるほど魅力的なプレイヤーがいないという事です。

だからやりがいがあるんです、コレは個人的なものだし自己満足なので誰かに理解してもらいたくてやっている訳でもないので別に構わないのですが、僕が一ギタリストとして目指しているのはそういった技術面ではない個性で彼と同じ世界で存在出来るようになる事、が一番の目的地なのです。

あとはやはり彼とは違う解釈でクラシックへの融合をより完璧にした楽曲を生み出し、さらに昇華させた新たなエレクトリックギタークラシックの世界を皆さんにも体感してもらえるよう諦めずに突き進みたいと思います。

 

ここまでやって大衆に受け入れられるような音楽を作るってのは正直訳が分かりませんので(笑)申し訳ないですがその辺りは他をあたってくださいとしか言えない事もどうかご理解くださいショボーン音譜