昨日の日記に共感していただいたので、追記で書きます。


限界ってのは結局だれもが認めたくないけど「感じているもの」なんだよね、オレも常に限界を作るな!といってるけど行ってる時点で人間は考える生き物なのです。


「限界」という言葉のイメージが頭にある時点で人間という生き物はその言葉の持つイメージに左右される・・だからこそ「限界を伸ばす」といったのです。


条件反射など人間は脳を使わないで筋肉を動かす能力をもってはいますが、音楽はやはり「無意識」でやるものではなく「確かなコントロール」のもとにやるべきだと思っています。そしてそのコントロールすべき基準は「音」なんだけど、もうそういう時代でもないみたいで(苦笑)・・別に視覚的効果を上手く使うのは何の問題も無いけど「音」に対するこだわりが軽視されるのがもっとも悲しい事です。


オレの教則ものに対するDVD化を希望するのは当然分かるんだけど、オレはギター雑誌の好きなアーティストの写真一枚でいくらでも想像出来る人間でした・・ギターの高さ、構える角度、右手左手のフォーム、表情など常に自分の中でその写真を自由に動かしながら音を想像して、全てを自分なりに創造する作業が今思えば一番重要であり、あの時代だからこそ出来た事だとラッキーとさえ思えます。


そこには「センス」が必要になってくる、センスというのは日本では「カリスマ」などの軽~いイメージでよくいわれますが(やつはファッションセンスが良いなど・・ただ流行のものをそろえてるだけなのにw)英語ではもう少し深いというかイメージが違うと思います、少なくともアメリカではそう感じました。


センスは誰にでもあります、なぜなら5感という意味だからです・・人間はその感覚をフルに発揮しているか否かで出てくる結果が違うだけだと思ってます。


コータ姐さんがオレの教則本の課題曲にセンスを感じてくれたのはおそらく多くの人が持つオレの楽曲イメージになかったものだったからかもしれません。


オレは10年前から何故か執拗に同じ批判を受けてきました。


イングヴェイのパクリ(もしくは物真似師)と日本人なのに外人名です(笑)


まぁ前者はマトモに物真似すらできないイングヴェイマニアに言われてるだけなので別にどうでもいいんですが(当然のごとくオレはイングヴェイが大好きだからココまで来たわけで今でもカヴァーなら世界一までいけると思って頑張ってますから(笑))、後者は明らかに「音楽と関係ない」わけです。


要するにマトモな批判は一つもないのにこれだけ注目を浴びるのはオレの音楽に何かがあるからでしょう(笑)


実際ただのイングヴェイそっくりさんだったらホントに10年もコレだけ応援してくれる人たちは居ないと思います、これだけメディアにも登場しないオレが自分の音楽だけで飯を食ってるわけですから。


まぁ日本で活動する時正直迷いました、別に名前なんてどうでもよかったのですがアメリカでの音楽活動が一番自分にとって大切なものだったので、ケリーという名前を選んだのですが最初からそこに批判が集中する事も自分で理解していたし(まさかここまでとは思ってなかったけど)自分でまいた種なんで特に気にならないです。


とまぁ話はもどりますが、要するにオレ=クラシカルだった図式がモーダルなテンションを加えたりすることによってオレ≠フュージョンだっただけに意外だったのかもしれません。


でも知ってる人なら分かると思いますが、この曲も20歳ぐらいの時にアメリカで録音したSunset Of Calforniaという曲が元になってます・・要するにオレはメディアとインターネットによって確実に色づけされたイメージが濃いんです・・しかもさらには性格まで傲慢だというイメージを写真のイメージで勝手に植えつけられました(笑)


ちなみにこの曲が原型というものです、20歳ぐらいの時の録音です。

残念ながらギターは今とさほど変わりませんね・・もっと練習しないと(笑)


Sunset Of C.A from Memories Of The Past


まぁ楽曲にセンスを感じてもらえるなら是非とも「サイレントスクリーム」を聴いてください。


こんな教則本レベルの曲よりも全身全霊を込めて作った作品です、もちろん他のもですがサイレントスクリームはその当時全てのメディアに否定され、リリースする前から酷評される事を恐れず自分のやりたい事を詰め込んだアルバムなので思い入れが深いです・・もちろん軽くあしらわれましたが(苦笑)


結局曲のことについてコメントしてもらったからこういう話が出来たのでありがたかったです・・まぁオレが音楽をやめない大きな理由はギターが速く弾けるとかテクニックがあるとかなんてさほど重要じゃないのです。


曲がかけて歌が歌える才能の方がよほど大事ですからね(笑)


最初多くの人がオレのCDを聴いて外国人と間違ったのはギタープレイではなく楽曲と声だったはずなんで、そこには圧倒的かつ絶大な自信を持っております・・まぁ自分で自信持ってるのは別に人に迷惑かけないしね。


ともかく色々書きましたが、やはりセンスを具現化する事が最も難しいので手っ取り早いアドヴァイスとしてはプレイする事と聴く事のバランスを常に保つという事でしょうか・・音楽は練習すればいいってものではなく、まずはその音を聴く耳を養わなければいけないので楽器をもつよりもまず音楽を聴いて感じて歌ってみる事が大切です。


まずはイメージをどれだけ具体的に出来るか、そして出来ないとすれば何故かを考える繰り返しの連続でしょうがね・・