2025年1月にAmazon Prime Videoで鑑賞した映画です。
ミュージアム(劇場公開日:2016年11月12日)
監督:大友啓史 原作:巴亮介 脚本:高橋泉、藤井清美、大友啓史
出演:小栗旬、尾野真千子、野村周平、丸山智己、田畑智子、市川実日子、伊武雅刀
雨の日だけに起こる猟奇殺人事件。
現場に残された謎のメモは遺体の様子表しているのか。
現場付近で雨合羽を来た不審者情報を得た刑事の沢村は、
謎のカードと共に被害者の共通点に気が付き驚愕する。
ザワザワする殺害方法や、心理的に迫って来る恐怖を感じるサスペンス・スリラー。
お勧め度:★★★★☆ 4.0
ルックバック(劇場公開日:2024年6月28日)
監督:押山清高 原作:藤本タツキ 脚本:押山清高
出演:河合優実、吉田美月喜、斉藤陽一郎、岡幸太、牧紅葉
学級便りに4コマ漫画を連載し、同級生たちから面白いと称賛されている藤野は、
担任から不登校の京本の漫画も一緒に載せて良いかと打診される。
自分の才能を誇示しつつも、了承した藤野だったが…。
劇中で称賛されている藤野の絵の酷さに笑ってしまいました。
小学校4年生という設定ですが、
私の同級生にもっと上手な漫画家志望の子がいたなぁなんて思いつつ見ていたら、
なるほど、そういう展開になるのかと納得。
明るい話かと思ったら、
後半はある事件を想起させる出来事が起こり、とても辛かったです。
現実にはタラレバはないので、映画のようなことは起きないし、
フィクションだとしても軽く扱ってほしくないと思いました。
また主人公2人がボソボソ話すと思ったら、女優さんが演じてたと知り納得。
藤本役の河合さんは好きな若手女優さんの一人ですが、
やはり声優は本業がやるべきだと思いました。
お勧め度:★★★★☆ 3.5
焼肉ドラゴン(劇場公開日:2018年6月22日)
監督:鄭義信 原作・脚本:鄭義信
出演:真木よう子、井上真央、大泉洋、桜庭ななみ、大谷亮平、ハン・ドンギュ、
イム・ヒチョル
大阪万博で沸く大阪の国営地を不法占拠し、通称焼肉ドラゴンという焼肉店を営む一家。
再婚によるステップファミリーと娘の配偶者、
更には常連客も加わる複雑で濃密な人間関係の狭いコミュニティへ、
北朝鮮への帰還事業の打ち切りや立ち退きなど、時代の波が次々と押し寄せて来る。
戦後のどさくさで不法占拠した在日韓国・朝鮮人の集落は全国各地にありますが、
バラックのような住宅や、彼らの悲哀や逞しさもリアルさがあって良かったです。
そしてこの監督さんは、キスシーンがお好きなんだなぁと思いました。
お勧め度:★★★★☆ 3.5
オッペンハイマー(劇場公開日:2024年3月29日)
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:キリアン・マーフィ、エミリー・ブラント、マット・デイモン、
ロバート・ダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネット、
ラミ・マレック、ケネス・ブラナーほか
原爆の父と呼ばれた物理学者・ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた映画。
ネタバレあり
アカデミー賞7冠ということと、原爆に関する映画ということで
公開前から日本でも話題になった作品。
オッペンハイマーの聴聞会の視点はカラー、
ストローズの公聴会の視点はモノクロというのはすぐ分かりましたが、
現在と過去の時間軸が交錯する上にシャッフルされており、
また登場人物が紹介もなくどんどん登場するので、観ているだけで疲れる映画でした。
最後まで登場人物が誰なのか解消されないままの人もいましたが、
あれだけカットを割ってパッパッと変わっていくのでは
丁寧に描き切れないので仕方ないのでしょう。
いや、もう少し丁寧に描くか字幕で名前を出して欲しかった。
原爆投下のシーンが描かれていないという不満も聞いていましたが、
私はオッペンハイマーの視点の物語なので仕方ないと思いました。
その分、彼の心象風景で人々が被ばくする様子が描かれているので、
資料やデータで知ったことが脳裏に焼き付き、
彼が後悔と苦悩を抱えていることを表しているのだろうと思いました。
ただ、やはり原爆を投下したアメリカ側からの視点の映画なので、
戦争を終わらせるために原爆は是だったとしている部分は残念でした。
これも大儀や正義がどこにあるのかで違ってしまうので仕方ないことですが…。
また長く耐えて観た映画ですが、
名声を得た後のオッペンハイマーを共産主義として排除しようとする根本は
嫉妬だったという展開にはがっかりでした。
お勧め度:★★★☆☆ 3.0
銀のエンゼル(劇場公開日:2004年12月18日)
監督・原案:鈴井貴之 脚本:木田紀生
出演:小日向文生、佐藤めぐみ、山口もえ、浅田美代子、大泉洋、西島秀俊、島田久作
街の人に頼まれ、農業をやめて北海道でコンビニ経営を始めた北島昇一は、
店も娘のことも妻に任せて気ままに過ごしていたが、
妻が事故に遭って入院してしまい、全ての事が自分にのしかかってきてしまった。
人手が足りずに深夜勤務をする昇一は、初めて知ることばかりで戸惑う。
ミスターの監督作品なので、音尾さん以外のTEAM NACSの面々も出演していますが、
彼らのシーンはおふざけ系なので、「鈴井の巣」を見ているようでした。
おふざけ無しで東京に行きたいことを言い出せない娘と、
娘との接し方が分からない父との葛藤をきちんと描ききったら良かったと思います。
タイトルの銀のエンゼルに絡んだ伏線も、しっかり回収しきれていなくて残念。
お勧め度:★★★☆☆ 3.0
愛に乱暴(劇場公開日:2024年8月30日)
監督:森ガキ侑大 原作:吉田修一 脚本:森ガキ侑大、山﨑佐保子、鈴木史子
出演:江口のりこ、小泉幸太郎、馬場ふみか、水間ロン、青木柚、斉藤陽一郎、風吹ジュン
夫・真守の実家の離れで暮らしている桃子。
母屋で暮らしている義母・照子や無関心な夫から受ける続けるストレス、
汚れたごみ置き場や調子が良いだけの仕事仲間などからもストレスを受けつつも、
石鹸教室の講師を務め、服装や料理、食器にまでも気を遣い、丁寧に暮らしていた。
そんなある日、近所のごみ置き場で放火が相次ぎ、愛猫の姿も見えなくなるなど、
桃子の周囲で不審なことが起こり始める。
ヒューマンサスペンスですが、わかってしまえば「ああそうか」という感じ。
但し、回収しきれていない不穏なことはなんだったのかが気になりました。
一生懸命すぎて空回りし、
周囲から軽んじられることに対する不機嫌さと怒りを秘めた桃子を
江口さんが上手に演じられていたため、
おかしいのは桃子ではなくて周りではないかと思え、
私は桃子よりも夫・真守の言動の方が不気味でした。
また柱や母屋は彼女のストレスの象徴だったことが効果的に描かれていたと思います。
しかし、一言で言えば因果応報。これに尽きます。
お勧め度:★★★★☆ 3.5
そして、バトンは渡された(劇場公開日:2021年10月29日)
監督:前田哲 原作:瀬尾まいこ 脚本:橋本裕志
出演:永野芽郁、田中圭、岡田健史、稲垣来泉、石原さとみ、大森南朋、市村正親
血の繋がっていない父・森宮さんと暮らしている高校3年生の優子。
クラスメートから意地悪されても笑顔を振りまいてお礼を言い、
少し浮いた存在であるがゆえ、卒業式での合唱のピアノ伴奏を押し付けられてしまう。
一方、狙ったものを手に入れる奔放な梨花は、小学生のみぃたんの父・秀平と結婚し、
みぃたんの新しい母となった。
楽しく暮らしていたみぃたんだったが、父が突然、
会社を辞めてブラジルに行くことになり、日本で梨花と暮らすことを選ぶのだった。
優子と森宮、みぃたんと梨花の2つの家族が描かれるクロスカッティング方式の映画。
ほぼ原作通りにお話しは進むのですが、原作はゆったりという感じですし、
映画のように終盤で驚くこともなかったので、
個人的には映画の方が見やすく、良かったです。
ただし、ラストは原作の方が好きでした。
お勧め度:★★★★☆ 3.5
碁盤斬り(劇場公開日:2024年5月17日)
監督:白石和彌 脚本:加藤正人
出演:草彅剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、
小泉今日子、國村隼
無実の罪を着せられて彦根藩を追われた柳田格之進は、
娘の絹と2人で江戸の長屋に住み、細々と暮らしていた。
囲碁を嗜む格之進は、碁会所で賭け碁で勝ち続ける万屋源兵衛と知り合い、
彼の屋敷で碁を打つ仲になる。
誇り高く実直で、碁の勝負にもその人柄が現れる格之進だったが、
再び、ある疑いを掛けられると共に、旧知の藩士から冤罪事件の真相を知らされ、
復讐に立ち上がるのだった。
序盤は江戸の風俗や碁の勝負が描かれ、まったりとした感じでしたが、
物語が動き出してからは面白かったです。
静と動という対比だったのかもしれませんが、碁のルールが分からない私にとって、
前半部分は退屈でした。
また格之進の武士としての誇りが高すぎて、尻ぬぐいをする絹が可哀想。
もう少し融通が利けば色々なことが起こらなかったと思いましたが、
そうなるとお話が成り立たないので仕方無いのでしょう。
古い感じの映像にしていることと、
その当時の照明を考慮したと思われる暗めの映像のため、
殺陣のシーンはよく見えずに残念。
お勧め度:★★★★☆ 3.5
すずめの戸締まり(劇場公開日:2022年11月11日)
監督:新海誠 原作・脚本:新海誠
出演:原菜乃華、深津絵里、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、花澤香菜、
神木隆之介
高校生の岩戸鈴芽は通学中、すれ違った宗像草太に近くに廃墟があるか聞かれる。
そこにある扉を探していると言って歩き出した草太。
彼と別れた後、学校に向かった鈴芽だったが、気になって後を追い、
廃墟の水たまりの真ん中にある扉を見つけ、開けてみるのだった。
フジテレビの企業CMボイコットで、ACの「すずめの戸締り」を何度も見たので視聴。
震災の記憶や恐怖が強く残っている私は、軽く扱っていることに戸惑いました。
いつまでも重く考えるよりも、そういう方がいいのかもしれませんが…。
家出してきた高校生に見える女の子に、
親切な人が次々に手を差し伸べるご都合主義な展開もイマイチ。
ただし、背景は美しく、とても良かったです。
お勧め度:★★★☆☆ 3.0

















