2023年9月の読書記録 その2 | ゆるゆるな毎日

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水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

2023年9月の読書記録の続きです。

 

 

ニチレイフーズの広報さんに教わる食材の冷凍、これが正解です! ニチレイ フーズ

ニチレイフーズさんが監修する食材の冷凍の教科書のような一冊。

 

私にとって意外に思える野菜や果物も冷凍が出来たり、

 

家庭用冷蔵庫での上手な冷凍の方法が沢山載っています。

 

キッチンに常備したい一冊でした。

 

お勧め度:★★★★★ 5.0

 

 

「悪所」の民俗誌 色町・芝居町のトポロジー 沖浦和光

江戸、京都、大阪の三都の悪所の成り立ちのほか、

 

歌舞伎役者、遊女などの系譜、またそれらを取り巻く歴史的背景、

 

経済や文化圏について書かれています。

 

江戸期の都市を支える物の流通や都市設計などにもついても深く触れられていて、

 

興味深くはあったのですが、

 

欧州の宗教観やら仮名草子の変遷などまで話が広がりすぎていました。

 

繰り返し語られている部分も多く、

 

もう少し近世のことについても触れて欲しかったです。

 

お勧め度:★★★☆☆ 2.5

 

 

特殊清掃人 中山七里

勤めていた事務機メーカーが倒産し、給与の高さに魅かれて

 

特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉の門戸を叩いた秋廣香澄。

 

社長の五百旗頭の指導の下、特殊清掃の仕事を学んでいく。

 

4編が収録されており、特殊清掃の生々しい描写もありますが、

 

中山さんお家芸のどんでん返し的な感じはほぼありません。

 

それでもミステリー要素を入れ込んでいる辺りは流石だと思います。

 

お勧め度:★★★★ 4.5

 

 

わすれなぐさ 吉屋信子

実業家の父を持ち、美しくお洒落で軟派の女王の相庭陽子。

 

クラス一の模範生で未亡人の母や弟妹と暮らしている佐伯一枝。

 

理学博士の父と病弱な母を持ち、個人主義の弓削牧子。

 

同じクラスにいても、全くタイプの異なる3人の女学生を描いた少女小説です。

 

吉屋信子さんのお名前は、私が好きだった作家・氷室冴子さんの作品に登場し、

 

ずっと気になっていました。

 

少女小説と言えば吉屋信子、女学生のバイブルは「花物語」とも聞いていたので、

 

新装丁になったこの機会にと読んでみました。

 

当時の時代背景などを考えると、

 

女性の生き方に疑問を投げかけている部分もあり、

 

時代が変わっても少女小説というと名前が挙がるのが分かりました。

 

お勧め度:★★★★☆ 3.5

 

 

続・歌舞伎町交番  歌舞伎町と死闘した男 久保博司

浄化作戦前の歌舞伎町の交番に勤務していた

 

警察官らの活躍を振り返って書かれたルポルタージュ。

 

過去の事件の裏話のほか、

 

警察の人事制度について、当事者でないと分からない葛藤を知ることもできました。

 

ただ2作目ということもあり、

 

詳細を書かずにやたらと「前著に詳しく書いた」と出てきます。

 

前の本の宣伝をして購入して欲しいのかもしれませんが、

 

あまり好い感じはしませんでした。

 

お勧め度:★★☆☆ 3.0

 

 

はにわ 楽しく学べる歴史図鑑 若狭徹

はにわの種類から作り方、古墳についてなどについて書かれています。

 

写真や図がふんだんに使われていて分かりやすく、

 

また土偶とはにわの違いやはにわりの役割などにも触れられています。

 

全国から出土したはにわ図鑑は見ごたえがあり、目の保養になりました。

 

そして、人物埴輪の質・量ともに日本一が群馬県ということを改めて知り、

 

久しぶりに群馬県立歴史博物館や東京国立博物館へ行って実物を見たくなりました。

 

お勧め度:★★★★★ 5.0

 

 

騒がしい楽園 中山七里

埼玉県の片田舎の幼稚園から都内の系列幼稚園へと赴任してきた神尾舞子。

 

着任早々から都会の幼稚園ならでは待機児童や

 

騒音問題などに直面して対応していくものの、更なる事件が起き…。

 

中山七里さんらしい後半の展開。

 

しかし世田谷署生活安全課の古尾井が

 

舞子らにアプローチしてきた辺りはちょっと解せませんでした。

 

お勧め度:★★★★ 4.5

 

 

リネア モネの庭で クリスティーナ・ビョルク

モネの絵が好きなリネアが、

 

アパートの上の階に住む庭師・ブルームさんに連れられ、

 

フランス・ジヴェルニーにあるモネの庭を訪ねるお話。

 

可愛らしい挿絵のほか、モネの素晴らしい作品やモネの家族の写真、

 

またリネアが旅先で撮った写真や収集した植物の葉っぱや小物の写真などもあり、

 

本当にリネアという少女がいて、

 

旅の土産話を聞いているような臨場感のある絵本でした。

 

お勧め度:★★★★ 4.5

 

 

ヒポクラテスの悔恨 中山七里

ヒポクラテスシリーズ第4弾。

 

光崎教授が帝都テレビの番組に出演し、

 

解剖率の九割は金だと答えたことで、帝都テレビのホームページに

 

自然死にしか見えないかたちで一人だけ殺すという書き込みがされた。

 

コレクター事件(第2弾のヒポクラテス憂鬱)の時と同様、

 

県内の異常死の解剖に奔走する法医学教室の面々と埼玉県警捜査一課の古手川。

 

書き込んだ者の真意は? 

 

今作も続きが気になって一気読みしてしまいました。

 

お勧め度:★★★★ 4.5

 

 

9月は19冊しか読めませんでしたが、

 

お勧め度の高い作品に多く出会えた月でした。

 

 

 

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