上野三碑・多胡碑記念館 | ゆるゆるな毎日

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水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

2基の古墳を見た後、多胡碑記念館へ行きました。

こんなのが建てられていたことも知りませんでした。

 

多胡碑の前でお話を伺ったボランティアさんによると、

 

ユネスコ登録に向けて2年前にボランティアが集められ、

 

レクチャーなどをする一方、

 

駐車場などの周辺施設等も整備したのだそうです。

 

私が多胡碑に行きたいと思っていた頃に

 

登録へ向けて動き出していたということだったので、

 

すんなり登録になったのかと思ったら、

 

それでも半年待たされたとのこと。

 

この多胡碑記念館も登録に併せて作られたのかと思ったら、

 

こちらは平成8年(1996年)の創立だそうです。

 

 

入口を入った正面の壁には上野三碑のポスターが貼ってありました。

シンプルだけど、いいデザインのポスターです。

 

 

ユネスコ世界記憶の登録を祝うこんなパネルもありました。

多胡碑記念館は登録されたことを記念し、

 

3月末までは無料開放期間中とのことでした。

 

そして3月末までは三碑を巡るスタンプラリーも開催中でした。

 

 

受付の先はテーブルとレプリカ、そしてビデオのモニターがありました。

まずは一番奥にある多胡碑のレプリカをロックオン。

 

 

本物の多胡碑は覆屋の中にあるので普段は近づけません。

しかしこのレプリカは触ることもOkなのです。

 

ちなみに本物の多胡碑とほかの2つの碑は、

 

3月9日~11日まで開放されるそうです。

 

あと数週間後だったら、本物を間近で見ることができたのか。

 

ちょっと残念うるうる

 

 

じっくり碑を読んだあとは、手前のテーブルへ。

多胡碑の文字のレプリカで拓本が作れるとのこと。

 

早速やってみました。

 

 

選んだ文字は、長年意味が気になっている「羊」。

レプリカの上に紙を置き、

 

濡らした布で上からそっと叩いて馴染ませます。

 

その後、墨をつけたタンポでそっと叩き、文字を写し取ります。

 

 

あっと言う間に完成。

紙がまだ濡れているので、

 

頂いたパンフレットにそっと挟んで持ち帰りました。

 

 

拓本を試した後、1階の石のへやへ。

 

途中のエントランスギャラリーには、

 

昔の文字に関するものが展示してありました。

 

古代中国の爵の時代の青銅器などや

 

志賀島から出土した金印のレプリカなどもありましたが、

 

私が一番気になったのはこちら。

甲骨文字です。

 

隣には木簡も展示されていて、そちらの文字は読み取れたのですが、

 

甲骨文字には何が書いてあるのかさっぱり分かりませんでした。

 

読み取れる漢字ではなかったので、占い用の文字なのでしょうか。

 

これは亀のお腹の甲羅に刻まれていますが、こういうものを使って

 

古代や平安時代などは吉凶などを占っていたんだなぁ…と、

 

遠い時代に思いを馳せました。

 

 

こちらが石のへや。

椅子のように見えますが、

 

世界各地の石に刻まれて残っている文字のレプリカが載っています。

 

 

日本人でもよく知っているヒエログリフです。

イギリスの大英博物館に収蔵されている

 

イネブイ方形彫像のレプリカで、

 

テーブル部分に説明が書かれていました。

 

上から2段目の真ん中の楕円の中にこの像を武官イネブイに与えた

 

ハトシェプスト女王の名前が刻まれているのだそうです。

 

 

こんな大きなレプリカも。

泰山金剛経です。

 

この部屋では、地域も違えば時代も違う石刻文字が

 

一度に見られるのが面白かったです。

 

 

2階の上野三碑の部屋には、三碑のレプリカがありました。

こちらも間近でじっくり見ることができたので、とても良かったです。

 

 

多胡郡の正倉院の展示もありました。

多胡碑のある場所から少し南にある吉井町真庭にあった

 

ヌカリ沢A窯跡から出土した須恵器の数々です。

 

歪んだ形のものもあると思ったら、これは失敗作などを廃棄した

 

ゴミ捨て場(灰原)から出土したものなのだそうです。

 

 

一番最後の部屋は古碑の部屋でした。

多胡碑は日本三古碑の一つですが、

 

ここには残りの2つ碑のレプリカもありました。

 

左側が多賀城碑、右側が那須国造碑です。

 

多賀城碑は去年見に行きましたが、

 

覆屋の中にあるため実際に碑の文字を読むことができず、

 

また説明もこちらの方が丁寧でよく分かりました。

 

那須国造碑はこれから行きたいと思っているので、

 

予習ができて良かったです。

 

 

そしてこの向かいにも3つのレプリカがありました。

左から宇治橋断碑、仏足石、仏足石歌碑です。

 

宇治橋断碑が日本最古の石碑なので多賀城碑ではなく、

 

こちらを入れて日本三碑とすることもあるようですが、

 

橋寺放生院で発見された時、

 

既に欠損していて肝心の年号の部分は存在していません。

 

現存している平安時代以前の石碑や石塔はわずか18基のみ。

 

その中で完全な形で残っている石碑は高崎の山上碑で、

 

次いで古いのは那須国造碑、多胡碑、滋賀県の超明寺碑、

 

奈良県の元明天皇陵碑、徳島県の阿波国造碑、

 

そして高崎の金井沢碑となるそうです。

 

全国各地にある古碑のうち、3つも高崎に残っているのは凄い!

 

多胡碑だけでなく、

 

各地の古碑についても学ぶことができた素敵な記念館でした。

 

 

 

今回のおでかけ

★多胡碑記念館

  住所:群馬県高崎市吉井町池1085

      吉井いしぶみの里公園内

  電話:027-387-4928

  開館時間:9:30~17:00(最終入場は16:30まで)

  休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)

        12月28日~1月4日

  入館料:大人 200円、大学生 100円、

       高校生以下・65歳以上 無料

  駐車場:あり(無料)

  ウェブサイト:多胡碑記念館利用案内(高崎市)

 

 

 

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