フェルマーの最終定理
- めちゃくちゃ久しぶりの更新。
新潮文庫の新刊で出てた、フェルマーの最終定理を読了。
最近あまり本を読んでなかったけど、久しぶりに没頭して買った次の日には読み終えてた。
フェルマーの最終定理とは、数学の世界で実際に存在する定理だ。
結構有名なので知ってる人は知ってると思う。
なんだか数学と聞いてそれだけで、しり込みする人も多いかもしれないけど、本書は数学書ではないので安心していい。
定理の意味はその気になれば中学生でも理解できるけど、それを証明するのはものすごい難しい問題だということがわかれば十分。この本に証明自体が具体的に載ってるわけじゃないし、理解できるはずもないのだから(概要は書かれているし、それを理解するのはさほど難しくない)。あくまでもある程度知的好奇心のある一般人向けに書かれた本だ。
この定理は、1630年代に彼のノートに書き込まれていたもので、彼の死後に見つかった。
どういうものかと簡単に説明すると
nが3以上の自然数のときにx^n + y^n = z^nを満たす自然数x、y、zは存在しない
という単純なもの。(^nはn乗、自然数とは正の整数、つまり1,2,3,4・・・・・)
例をあげると
nが1のときにはx + y = zにおいてx,y,zがすべて自然数となるようなx,y,zは存在するかと言えば、明らかに存在することがわかる。
1 + 1 = 2 5 + 6 = 11 100 + 10 = 110
などいくらでもあげられる。
nが2のときにはx^2 + y^2 = z^2でx,y,zがすべて自然数となるようなx,y,zは存在するかと言えば、これも存在する。- x = 3、y = 4、z = 5の とき、式に入れてみればわかるとおり
3×3 + 4×4 = 25
5×5 = 25となり両辺等しくなりなりたつ。
中学で習った三平方の定理を思い出すとわかりやすいかもしれない。
ところがnが3以上になると、自然数の解が見つからないという。 (どれか一つでも自然数じゃなくてよいのならいくらでも存在する)
このように、意味することはそれほど難解でもない定理がフェルマーのノートには書かれてあった。
しかし、フェルマーは証明自体は残していなかった。フェルマーにはよくそういうことがあったらしい。
フェルマーはプロの数学者であったわけではなく、自分で問題を作って自分で解くということを趣味としていようだ。難しい問題を数学者につきつけて、鼻を折るというちょっと意地悪な性格もあったみたいだ。
- この一見簡単そうなにも思える問題が実は非常に難解であるということが次第にわかってくる。
アマチュアの愛好家や数学者などがこの定理(この時点では定理でなく予想だが便宜上定理と書いておく)の証明に挑み、失敗した。
この間に、証明不可能な問題があるということが証明されたりして、ますますこの問題が解かれることは絶望的になった。けれどそれでも、諦めずに証明に取り組んだ人たちもいた。
フェルマーの最終定理が発見されてから300年以上たった、1995年数学史上の難問はとうとう証明された。 - 証明したのは、天才アンドリュー・ワイルズ。
しかし、その証明は彼一人で一から成し遂げたものではなく、その功績は多くの偉大な数学者たちの膨大な積み重ねの上に成り立つものだった。
この本にはその証明にいたるまでの数学の歴史、その証明にかかわった人々の逸話など数々の物語に溢れている。ちなみにその中には日本人もいる。
- フェルマーの最終定理は結構有名なのもだけど、自分が初めて興味をもったのは、古畑任三朗で確かファルコンの定理なる架空の数学史上の難問というのがあって、実際にそういうものはあるのか興味を持って調べたりしたときだと思う。それでフェルマーの最終定理を知って、ナツメ社の図解雑学などで概要を知ったがとても刺激的でおもしろかった。
- そういうこともあって、数日前、本屋で小説形式のこの本を見つけて、少し見て結構ボリュームがあるけど、おもしろそうだったので珍しく衝動買いしてしまった。
- 普通、こういう話題を小説にするとものすごい硬いものになりそうだが、著者の書き方の妙によるものなのか、先がずっと気になるような始終そんな感じだった。
知性の世界の崇高なドラマを見ているようで、こういう非常に洗練されたものに畏怖の念すら覚えてしまう。
2時間ドラマの安い感動とは比べ物にならない感動がここにはある。
などとちょっとオーバーに言ってみたけど、こういうものに少しでも興味があるならかなりお勧めです。
- サイモン シン, Simon Singh, 青木 薫
- フェルマーの最終定理
最近買ったものなど
以前から読みたいと思っていた、かためのものをまとめてかった。
ゲーテ「ファウスト」 (中公文庫)
「黒死館殺人事件」のモチーフとなっている古典文学作品。
中公文庫の手塚訳がいいと聞いたので、これを購入。
ニーチェ「この人を見よ」
ニーチェ「善悪の彼岸」
ニーチェ「道徳の系譜学」
これらの作品はまったく、ミステリーとは関係ないが以前から興味のあったニーチェを
まとめて購入。「この人を見よ」はもう読み終えたが、自伝的な本なので、最初に読むべき本ではなかったかも。
たまたまこの本も「ファウスト」と同じ訳者だった。
それにしても、ニーチェはなんとも自信に満ち溢れた人物だ。
現在読書中
柄刀一「ifの迷宮」
京極夏彦「絡新婦の理」(再読)
乾くるみ「匣の中」を読了
竹本建治「匣の中の失楽」を再読し終わってから、すぐにこの作品を読み始めた。
登場人物、推理合戦、フラクタルな作中作、幻想性といったところでやっぱり、「匣の中の失楽」と同じ趣が感じられた。また青い薔薇の痣なんか出てくるあたりは、「匣の中の失楽」がオマージュとした中井英夫の「虚無の供物」を意識して書かれたに違いない。
文章は、竹本健治に比べるとやや質が落ちてしまっていて、あまりリズムも良くなく、幻想性の描写もどこかチープな印象だった。
トリック面に関しては、個人的には、暗号関連の謎はあまり好きではないのだけれど、本作で出てくる暗号は中々こっていて、きっと作るのに苦労しただろうなあと思う。
そして物語全体に仕掛けられたトリック。中々奇抜で、一歩間違えればバカミスと呼ばれてもおかしくないかもしれないけど、自分はこういうのは嫌いじゃない。
「匣の中の失楽」、「匣の中」ともに物理学の話題がよく出るが、実はこの種明かしも一見、荒唐無稽のようだけれど、物理学にも似たような話がある。
後、伍黄に関しての種明かし(あたかもホームレスのような発言をした謎)はとても無理やりな感じがするけど、きっとこれも暗号を作るのと同じように試行錯誤しただろうなあと思った。
ブクオフ
久しぶりにBOOKOFFに行ってきた。
買ったのは、
柄刀 一「ifの迷宮」 100円
これまだ、東京駅の本屋なんかじゃ目立つところに積まれてるのに、100円で買えてラッキーだった。
(おもしろいかおもしろくないかは別にして。)柄刀 一は初めて読むので期待しておこう。
- 著者: 柄刀 一
- タイトル: ifの迷宮
連城三紀彦「暗色コメディ」 100円
これも、2年ほど前に出たばかりの文春文庫の本。
連城作品は評価がそこそこ以上のものを見つけると、とりあえず買っとくことにしている。
- 著者: 連城 三紀彦
- タイトル: 暗色コメディ
西村京太郎「殺しの双曲線」 400円
西村京太郎は、お茶の間受けするようなものを量産する作家というイメージが強いけれど、この初期に書かれた作品は、クローズドサークルものの傑作だと評判がいい。
- 著者: 西村 京太郎
- タイトル: 殺しの双曲線
乾くるみ「匣の中」 450円
今現在再読中の「匣の中の失楽」のオマージュ。
前から読みたいと思ってたけど、なかなか見当たらなかった。
ちょっと目次をみたけど、“序章にかわる4つの光景”だとか、
登場人物に双子が登場するとことか、やっぱり似てるなあ。
- 著者: 乾 くるみ
- タイトル: 匣の中
GARNET CROWに癒される日々
癒し系のアーティストの中ではGARNET CROWが一番気に入ってる。
特に好きな曲は、「君という光」「千以上の言葉を並べても……」「call my name」「夢見た後で」
中でも「君という光」は、聞いた回数best10には入ると思われるほど偏愛している。
君という光なんて、もう手垢のついたフレーズだけれど、“君という光浴びて呼吸した”なんて、なんとも言えないインパクトがある。
誰にも、他の人はそう感じないんだろうけど、自分にとっては何か特別な空間に誘われるようなそんな不思議な感覚のある曲があると思うけど、自分にとってはこの曲がその一つ。
ある種のノスタルジーなのかもしれないけど。
ガストン・ルルー「黄色い部屋の謎」を購入。
ガストン・ルルーの「黄色い部屋の謎」を買った。
なんと100年ほど前に書かれたものらしい。
著者は、有名なオペラである「オペラ座の怪人」の原作者でもある。(ちなみに古本で買ったが、積読になっている(・∀・;))
海外ミステリーを買うのは久しぶり。
自分はどうも海外ミステリーには苦手意識があるみたいだ。
理由はやっぱり文章で、翻訳だからしかたないのかもしれないけれど、なんだかカッコを多用しすぎで、文体がおかしかったり、まわりくどい言い方が多いからだと思う。
文化の違いによる違和感(主にユーモア)や、地名などに親しみがないというのも、物語の世界に没頭することができない要因かもしれない。(それでも、アガサ・クリスティ、エラリィ・クイーンなどはスイスイ読めた気がした。それほど数は読んでないけど)
海外ミステリーはページに対する文字の割合が多く、読んだ時間の割りにページが進まないというのが原因で、読みにくいと錯覚してしまっているというのもあるかもしれない。
また、海外の古典名作のネタは、すでに使い古されているものが多いんじゃないか、という勝手な思い込みもある。
先にオリジナルに手を加えられたものを見ていたら、オリジナルを読んでも、なんの捻りもない凡作と感じてしまいかねない。どっかでネタばれされたのを見ていて、トリックをすでに知っている可能性もある。
まあ、一番の原因は自分が好きなミステリーが純本格の方向とはややベクトルが違うというところが問題なのかもしれないけれど。
では何故この本を買ってみる気になったかというと、現在、竹本健治の 「匣の中の失楽」を再読していて、その中に出てくる黄色い部屋の元ネタであるこの本に興味が湧いたからだ。
もう一回海外ミステリーに挑戦してみようという気持ちもあった。
- 著者: ガストン・ルルー, 宮崎 嶺雄
- タイトル: 黄色い部屋の謎
江戸川乱歩「魔術師」(ネタバレ感想)
江戸川乱歩 「魔術師」を読了。
自分は本格と伝記の融合した長編「孤島の鬼」や、珠玉の短編集などはなかなか好きなんだけれど、少年探偵編や、怪人だとかが出てくる通俗小説にはやや引いたところがあった。
しかしこの作品は、後に明智小五郎の細君となるともよさんの初登場作品だし、たまにはこの系統のものを読むのもいいかと思ったのだった。
読んでみると予想以上におもしろく、特に序盤の奇術中に生きたまま、人を殺すシーンには思わず戦慄せずにはいられなかった。
なんだかガイコツが動く謎が解明されていないという作品の欠点もあるようだが、まあ勝手に推測もできないこともないし、そもそもこの種の作品にはあまり厳密性はいらないのかもしれない。
それにしても当時、血筋というのはかなり強いものだったのだということが窺える。
二人の登場人物は、血筋は違えども長年一緒に暮らしてきた人間を、いとも簡単に切り捨てることができる。
妙子は、ふいに現れた実の父に真相を知らされ、いとも簡単にそれまでの家族を切り捨てた。
ともよは、いままで父と思ってきた人が実の父ではなかったということを知り、自分は犯罪者の娘ではないと喜んだ。
しかもそれが本作品においては、あたりまえのように書かれているところに違和感があった。
現代でははそれに嫌悪を覚える人もいるだろうけど、逆にそれが作品によりいっそう読者が乱歩に求めるおどろおどろとした雰囲気を与えているようにも思える。
引き続き、「吸血鬼」も読もうと思っている。
麻耶雄嵩 「翼ある闇」を再読
麻耶雄嵩 「翼ある闇」を再読した。
前に読んだときは、まだ未読だったために気づかなかったのだが、
この作品は小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」を強く意識しているらしい。
いたるところに散りばめられた衒学趣味。もちろん小栗のそれとはまったく異なるものだが、あの例の木更津の出した結論もどことなく法水麟太郎の超推理を思わせなくもない。序盤の甲冑を初めとした西洋的な雰囲気も、黒死館と共通している。
ちなみに裏付けとして
麻耶雄嵩はインタビューにおいて
――今まで読んできた中で、一番印象に残っている作品は何ですか?
麻耶 「黒死館殺人事件」です。無茶苦茶な話なんですけど、無茶苦茶なりに筋の通った無茶苦茶さが面白かったです。
と答えていること。
また当作品内における密室談義の場面で、小栗虫太郎の名前が出ていること。
そして物語の終わり方が
閉幕(カーテンフォール)。―――
であるところも同じであるから間違いないだろう。
それにしてもこの作品は語り口調が非常に独特でおもしろい。
(以下、ややネタばれを含むので注意)
香月「あなたの行動の裏づけは、全てあなた自身でしかなかった。静馬さんこそあなたにとってはただの木偶(でく)人形だった」
夕顔「いえ」
香月「そうです。それが、あなたを悩ませてきた特異点方程式の唯一の解です」
夕顔「解決は自己崩壊でしかありません」
香月「違います。修復です」
夕顔「いいえ」
香月「否定すれば未来永劫救われません」
夕顔「私は……」
香月「あなたも気づいているのでしょう」
夕顔「私は……」
香月「あなたの心に静馬さんはもういないのですよ。それはあなた自身が、いま認めたことではないのですか。それならば……」
夕顔「私にどうしろというのですか」
香月「結婚しましょう」
夕顔「……それは?それとも……」
香月「私は本気です」
夕顔「どうして、そんな?」
香月「これが唯一論理的な解決です。私にはあなたが理解できる。そして、あなたは私にしか理解できない。そして……あなたの求めるものを私はもっています」
夕顔「それが答えなのですか?」
香月「はい」
なんだこのプロポーズは(笑)
しかしやっぱり、この作品の見所はラストだろう。これがなければバカミスで終わってしまうところだった。
ちなみに「名探偵木更津悠也」を読む前にこちらの作品を読んだほうがいいだろう。
ところで麻耶に一つだけ直してもらいたいことがある。
誇大なもの言いは麻耶の魅力であると思うのでいいのだけれど、(――ダッシュ)での補足説明を多用しすぎている感がある。別に(――ダッシュ)を使わずともすっきりとした文章をかけるところにまで使われているので、やや読むときにリズムを狂わされる。
- 著者: 麻耶 雄嵩
- タイトル: 翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件
購入本
光文社文庫 江戸川乱歩全集「魔術師」を購入。
- 著者: 江戸川 乱歩
- タイトル: 江戸川乱歩全集 第6巻 魔術師
最近の成績
インターネット麻雀東風荘 の第一で2005/03/03からデータを取り始めています。
もう2ヶ月近くたったけど103試合しか打っていない。
一番打ってた時期なら、一週間でこのくらい打ってたけどw
でも以前も半年ほどやめてからまた熱中したこともあるし、またいつかやる気でるかも。
ここまでの成績
103試合 (29-32-20-22) 平均順位2.34 安定R2147
和了率と打点をあげようと試みてるけど、まだこの試合数じゃなんともいえない。
1000試合終わった後に和了率23%以上放銃率12.5%以内を目標にしようと思う。


