妊娠初期における深部静脈血栓症の症例5(閑話の時間) | つるのブログ

つるのブログ

ウィリアムズ症候群の長男や自閉症の次男の事、それと子ども達にに野菜を食べさせるために始めた家庭菜園について書いていきます。

 長くなってきたので、ひとまずまとめのページ。



妊娠初期における深部静脈血栓症の症例1(診断編)


妊娠初期における深部静脈血栓症の症例2(転院まで)


妊娠初期における深部静脈血栓症の症例3(転院して検査結果まで)


妊娠初期における深部静脈血栓症の症例4(退院1回目まで)


 話数も多くなってきたので、テーマに「深部静脈血栓症」を追加しました。


 


 病名判明から、1回目の退院まで約1か月半。



 出産できるように一心不乱に向かってきたつもりでしたが、途中、冷静に立ち止まる時間がありました。



「これが本当に正しいのか」



 そう思うのは、失敗時のリスクの大きさを自覚するときでした。



 誰もミスをしなくても、ちょっと運が無いだけで命を失ってしまうような賭けに乗ってて良い物だろうか?



 ましてや、その代償は、自分が払うのではなく、嫁が払うのである。



 夫として、ここは背中を押すべきか、引き留めるべきか、非常に葛藤しました。



 本心から言えば、子どもは欲しかったです。



 6年、子ども居なかった夫婦にとっては、今回が偶然の産物で、もしかしたらラストチャンスなのかもしれない、そんな思いがありました。



 それが気の迷いっと自覚できるだけに、余計に葛藤していました。



 患部辺りに穴をあけて、スルスルスルっと血栓を抜き取るような術式でも開発されない物かっと妄想ばかりしていました。



 

 夫としての立場からは、やはり産んでほしいっとの意思でしたが、自分の願望が入りすぎて、正しい判断が出来ていないっとも自覚していました。





 では、この現状を、誰の立場なら、現実的にも将来的にも、中立の立場で、なおかつ親身的に判断できるのだろうっと考えましたが、そんな人は一人です。



 嫁の母親です。



 しかし、嫁の母親は結婚するよりもずっと前にすでに亡くなっているので、それも叶わないのです。



 夢で、助言なり文句なりで、アドバイスでもくれない物かと、何度か仏壇やお墓に参ってみましたが、会った事の無い人の夢は、そうそう見る事も出来ないですね。





 ネットで週数相当の胎児の大きさを調べて、引き返す道の険しさも実感し、13週を超えるころに、医師が必要と判断しない限りには、引き返す道は考えないっと思うようになりました。





 かくして、覚悟の決まった2週間後に、一回目の退院を迎える事が出来ました。