最後の夜空を見上げて泣いている
二週間後のあなたは
帰りの飛行機溢れる涙を拭っている
二週間後のあなたは
一秒前のこと一瞬のこと
全て愛おしくなって泣いている
目の前が海のように
バカみたいになんだか泣けてきた
大丈夫、そのまま進め
午前六時半
誰も触れていない太陽の光や
夢にまでやってきた
聞いたことのない鳥の鳴き声
牛の鳴き声で目覚める朝
午前と午後の交わるとき
サンドイッチとリンゴを一つ
目を閉じて帽子の中の汗を嗅ぐ
頬を撫でる潮風、潮騒
文字がオレンジ水平線
午後六時十分
海のような夕日を見た
午後六時十二分
雪のような大海原を見た
あなた、分かってくれる
日が暮れ燃え上がる火を眺め
身体に止まった虫たちと共に
夜空に向かってきらきら星をうたう
これ以上にないくらい
美味しい夜ごはんを食べる
「おいしさ」は味ではなく
幸せや生命力を咀嚼するから
美しい味になることを、知った
午後八時二五分
キャンプファイヤーを囲み歌った
私の大切なうた
壊れたランプと眠る午後九時
私、知らなかった
全てが生きているなんて
私、知らなかった
あなたが息をしているなんて
私、知らなかった
水を吸って、光を浴びて
何食わぬ顔で
大きく育ったあなたに
いつか出会えますように
畳の香り、濡れたアスファルトの香り
愛するあなたの寝息
私をうっとりさせる全てのもの
私はまた、生まれた地で生きる



