今日は、2週間で成婚退会したアラフォー女性のお話をしたいと思います。
その方がご来店されたのは、ちょうど今ぐらいの時期でした。夏も終わり、朝晩は、やや肌寒くなる季節。
４０を少し過ぎた女性が、当社のドアを叩かれました。
色々あって、長年勤めていた仕事を辞めたので、この機会に婚活してみようとご来店されたとのこと。
所長は最初、
入会に反対しようかと思いました。
20代ならともかく、
４０過ぎで無職での婚活
所長は思いました。
相談所に入るより、新しい会社に入る方が先なのでは・・・？
しかし、
彼女はかなりの天然でした。
「今、結婚して専業主婦になったら、新しい仕事も探さなくていいと思って！！」
いや、今、いいとこのお嬢さんで大卒で正社員で20代の女性でも、なかなか専業主婦になれないこのご時世、まさかの40代無職での専業主婦希望！そしてそれが実現することを疑わないこのピュアな瞳！！
退職金がたくさんもらえたから、
お金ならあります！
とニコニコ言う彼女を見て、
所長は頭痛がしました。
この人をほっておいたら、変な相談所に入会して、お金だけむしり取られて結婚はできず、無職で貯金ゼロのアラフォー独身になってしまうのでは！？
所長は、持ち前の正義感から、彼女の婚活を手助けすることにしました。
今、無収入の彼女。当然、婚活が長引けば貯金はどんどん減る一方です。
少しでも早く結婚を決めてあげたいと、所長は動き出しました。11月から登録予定の彼女でしたが、スペックは無職のアラフォー。ネットで申し込んでも、相手からオーケー返事がある可能性は少ない。
そこで、活動開始前から知り合いの仲人さん達に頼み込み、彼女とお見合いしてくれそうな男性を探しまくることに。幸い、無職のため、どこにでも住めるのが強み。女子がみんな住みたがる都会ではなく、ちょっと田舎を探せば、素敵な男性でも奥さんに困っている人は結構いるのです。
なんとか入会してすぐに、３人と会える手はずを整えました。
そして、1人目とのお見合い後、
所長に彼女から電話がかかってきました。
「運命の人でした！
私、成婚退会します！！」
ちょ、ちょ待てよ！
所長はキムタクっぽく動揺しました。
いや、そんな事もありえるのか！？
たしかに、最初に出会った人と結婚する人がいないわけではない。当社なら、１年に1人くらいは出てきます。
普通の方は、せっかく入会したのだから色んな人を見たい！と言いがちで、そんなに簡単に1人目に決められないのですが、ピュアな彼女の決断は揺るぎないものでした。
スゴイ！良かった！ホント良かった！！
所長が大喜びで相手の仲人さんに確認すると、
相手からはお断りの返事が。
ですよねー！！
そんなうまくいくわけないよね！
所長は電話を切った後、どっと疲れて膝から崩れ落ちました。
不幸中の幸いですが、
すぐ次のお見合いが控えていました。
そして、2人目のお見合い後。
彼女から電話がかかってきました。
「運命の人でした！！
私、成婚退会します！！」
またかーい！！
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所長は冷静にお相手の仲人さんに電話しました。
すると、なんと、
お相手も交際希望！！
やったあ！今度こそ！
と思ったのもつかの間、お相手から
たった3日でお断りされました。
無職でやることがなく暇な彼女は、毎日のように彼に会いに行っていたようで、あまりの熱意に向こうが引いてしまったのです。
しかし、ありがたいことに、
まだ1人お見合いは残っていました。
お見合い当日、所長は神に祈りました。
こんどこそ、
彼女が暴走しませんように！
ちなみに、所長はしょっちゅう神社で祈ってます。この仕事をしていると、不思議な縁や運命を感じることが多いそうで、女子か！とツッコミたいくらい、信心深いです。
そして、運命の瞬間です。
彼女から電話がかかってきました。
「運命の人でした！！
私、成婚退会します！！」
運命の人、
何人おんねん！
もうええわ！ありがとうございました！と、芸人がネタを終えて、はける時のようにツッコミかけた所長。しかし、彼女から、驚きの言葉が。
「すごく気が合って、お見合いの後、お相手の実家に行ってきました！もう義理のお父さんお母さんにも挨拶済みです！」
なんということでしょう！！
まさかの、お相手も、
彼女に運命を感じていたのです！！
すぐに合鍵をもらい、3日目には彼の家でご飯を作って待っていた彼女。（無職だから時間はある）
運命の人とお見合いをしたのは、
入会してから1週間後でしたが、
その1週間後に成婚退会。
合計2週間しか在籍していませんでした。
所長は最初心配で止めましたが、
相手の男性も彼女に夢中。
お相手は結構リッチな方で加古川市や高砂市に土地やマンションを所有していたのですが、彼女にそこを案内したりと、かなり真剣味が感じられるデートを毎日重ねられていました。
そう、
彼女は、まさかの、
40代無職から専業主婦
（しかもリッチなご主人）
という、羽生結弦も驚きの高難度の技を決めてきたのです。
所長はすごくすごく心配していましたが、そんな所長の心配をよそに、2人は現在も非常に仲良し夫婦だそうです。
所長は、私に言っていました。
正直、僕も、何が起こったのか、さっぱり分からないんだよね・・・。
だけど、彼女のすごいところは、
決められる力
だったと思う。
もちろん長所を見つける力もあっただろうけど、普通、年を取れば取るほど、決断力はにぶってくる。色んなことを考えすぎるんだよね。
年収はいいけど、年上すぎ。
いい人だけど、年収が足りない。
条件はいいけど、家が田舎。
ルックスはまあまあだけど学歴が。
優しいけどルックスがなあ。
真面目だけど男として見れないな。
パソコンの画面を見れば、今の人よりも、いくらでも他にいい人がいるような気がする。そうやって、1つ気に入らないところがあるたびに、次々断って、婚活の迷宮に入る女性は多いんだ。
もちろん、顔が、年収が、金銭感覚が、家の近さが、それぞれひとつひとつが彼よりもいい人はいるだろう。でも、総合的に見たら、実は彼が一番かもしれないのに。
自分が選ばれるうちに、選んでくれた人の中で、一番いい人を選ぶのがうまくいくんだけど、
もっといい人、さらにいい人、って欲深くなればなるほど、成婚は遠ざかる。
選んでいるつもりでも、一歳年を取れば、今会えているスペックの人はもう申し込んで来ないのに。後から、あの人にしとけばよかった！って気づいた時には、その人は違う人と付き合ってる。
その点彼女は、
毎回、
この人を大事にしよう！
と思うタイプだったからこそ、
運命の人に出会えたのかもしれないね！
婚活中の皆様、
画面の中にはまだまだいい人がいっぱいいるかもしれません。
でも、目の前の人、今あるご縁を大事にすることが、実は成婚につながるのかもしれませんね。
ちなみに当社で2番目に早かった人は1カ月、3番目に早かった方は2カ月でした。
もちろん、成婚は早いのが良いのではなく、タイミングが大切です。実は、この３人以外には、当相談所では他店ほどビックリするようなスピード婚はありません。
大切なのは早く結婚する事ではなく、
後悔しない、
一生幸せになれる結婚をすること。
そのお手伝いができれば、
とても嬉しく思います。
本日もお読みいただき、
ありがとうございました！
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