今月初めに義父が倒れ入院しました。

 先週は危ない状態でしたが今は容体は安定しています。

 妻が倒れてから毎週、義母と一緒に病院に行き先生から話を聞いてきます。

 先生も延命治療をしても認知症は進むだけという事もあり延命治療には消極的でしたし母も介護疲れがあったためか延命治療をしないという方針です。

 義父も徘徊が増え義母も苦労していましたし実家から近いという事で義妹が義父の迎えに行くなど負担は増えていくばかり。色々な思いはあったと思います。妻もその事に了承して最後の時を待っています。義母も覚悟は決めたのか少しホッとした感じのようだと話していました。

 認知症の介護をしていた人たちから話を聞いた事がありますが、やはり認知症が悪化してからの介護が大変で亡くなった時には不謹慎かも知れないがホッとしたと誰もが同じことを言っていました。

 亡くなってホッとしたと言うのは第三者から見れば不謹慎かも知れませんが、認知症を介護していた人からすればものすごく大変な状況が終わったのですからホっとするのは当たり前だと思いますし、介護の事を考えたら綺麗ごとではすまされないのです。認知症の介護は一瞬も気が抜けない状況が続きます。

 自分を相手が認識してくれない他人や泥棒だと思い込み攻撃的になるだけではなく、大声で叫ぶ喚く、少しでも目を離せばどこかへ徘徊してしまう。

 認知症の人がちょっと目を離した隙に徘徊し電車にはねられて死亡。その後、鉄道会社に損害賠償を求められたことがありましたが、最高裁で鉄道会社の訴えが棄却され損害賠償を払わず済んだという事がありました。

 このような事もあり義母も神経をとがらせて毎日を暮らしていました。

 今回の事により義母も少しは開放されたのかも知れませんし、寂しい思いをしているのかも知れません。

 その時がくるまでは本当の気持ちはわかりせんが、妻を義父の元に行かせてやりたいと思います。