本日、C5レベル(機能的にはC4)の50代の男性の方から1%でも可能性があるなら、手のリハビリがしたいと言われました。
不全損傷なので、少しだけ指が動きます。
わたしは「手のリハビリはします。しかし、これからのことを考えてできることを増やすためのリハビリもする必要があります」と伝えました。
現実的な介入として電動車いすや支援機器を用いたパソコン操作などが作業療法士としては必要なのではないかと考えました。
その方は手のことに執着して、他のリハビリプログラムをやろうとはしません。
これは、セラピスト側からみると障害受容ができていないと言うかもしれませんが、私がその方の立場であれば、少しでも良くなりたいと考えるのは当然だと思うので批判的には考えません。
私は何度も何度も重要性と必要性を伝え、やっと電動車いすだけ導入することになりました。
その方はご家族がいるのですが、諸事情あって施設入所することになっており、自分で除圧や移動ができないと依存的な生活にならざるをえないし、寝たきりになってしまう可能性が高いと考えて、正直ごり押ししました。
これを「当事者を無視したパターナリズムである」と批判的に捉える人もいるでしょう。
現在は当事者性が非常に重要視される時代です。
ただ、それでも私は電動車いすやパソコン操作などの練習が必要であると考えました。
非常に難しい議論です。
ただ、誰でもどこでも可能な支援ではないのです。
最終的には結果論になってしまうかもしれませんが、電動車いすという機器があってではなく、作業療法士としては何かやりたい活動としっかり結びつけて、電動車いすが意味ある機器になるように支援していくつもりです。
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