頚髄損傷の方で腕の動きの質が高いすべての方は肩甲骨の動きを知覚して、自在にコントロールすることができます。
逆に腕の動きの悪い方は肩甲骨の動きが知覚できない、またはしにくい方と断言してもいいでしょう。
この2つの方の違いは何が原因なのでしょうか?
これはセラピストでも答えにくい、またはほとんど分からない質問かもしれません。
では、
①寝ているときに肩甲骨を外側に引っ張り出すときの肩甲骨の動きはどのようなものですか?
1.肩甲骨が楽に外側に動く
2.肩甲骨が脊柱に近づいて(1~2センチ)いて動かない
3.肩甲骨が動くが背骨側にひっぱられる感じがある。
②車いすに座っているとき、肩甲骨の動きはどのようなものですか?
1.肩甲骨が楽に外側に動く
2.肩甲骨が脊柱に近づいて(1~2センチ)いて動かない
3.肩甲骨が動くが背骨側にひっぱられる感じがある。
③腕を上げるときの肩甲骨の動きはどのようなものですか?
1.肩甲骨が楽に外側に動く
2.肩甲骨が脊柱に近づいて(1~2センチ)いて動かない
3.肩甲骨が動くが背骨側にひっぱられる感じがある。
これらの質問であなたのタイプと改善策がある程度、わかります。
肩甲骨がなぜ背骨側に近づくかというと
1.柔らかいエアマットの上で長期間寝ていると、人間の性質として内固定といって内側に緊張を強くする傾向があること。
2.寝ている時間が長いと、皮膚の接触面に身体を押し付けて体を知覚したり、動いたりする傾向があるので、肩甲骨を内側に動かしてしまうこと。
3.肩甲骨の内側と外側に動かす筋肉は、相対的に内側の筋肉の方が動かしやすいこと。
4.座ったときに不安定さがあり、少しでも恐怖感を感じると、体を内部に固定するように作用すること(高いところに立った時に起きる現象と同じ)で肩甲骨が背骨側へ近づく。
5.座った時に腕を上げるということは、身体の重心の位置が前方へ変化することであり、体幹のバランスが不安定な状態では、重心の位置が大きく移動しないように、肩甲骨を内固定させて、バランスを取りやすくするような方略を身体が勝手にとること
6.肩甲骨を内側に固定することで腕の動きが知覚しやすくなり、かつ、力が発揮されやすいように脳が騙されていること。(力が発揮できても非常に不効率極まりない動きになる)
7.首から背中にかけての長い筋肉と肩甲骨を内側に動かす筋肉には強い関係性があり、体をまっすぐにする必要がある場合に、関連のある肩甲骨を内側に動かす筋肉も動かしてしまうため
(ベルンシュタイン理論や筋連結といったもの)
あ~長くなってしまいました。まだ要因としてはあるのですが、この辺で・・・
原因がわかれば、対応は勉強しているセラピストが分かりますよ。
セラピストの実力試しをしちゃってください!
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