~『いざ留置所へ』②からの続き~
『一応』『念のため』の仕事が無くなれば、
3分の2くらいの
人数でまわるんじゃないか。
その原資を子育て支援に回せばいいじゃないか。
そんな夢物語を考えながら、次のタスクが回っ
てきます。
留「あとは少し記入しなければいけない事
あるからこれ読んどいて。ここでの生活に
ついて書かれているから
あと、君は2番の留置所の1番だから、
今後は21番という名前で呼ぶから」
私「はい」
どうやら私はここでは「21番さん」らしい。
そして手渡されたのはそこそこボリュームが
ある冊子のようなものでした。
言われた通り、留置所の中での規則が詳しく
書かれていました。
というか詳しく書かれすぎていてよく
分かりませんでした。
要は
●ここでは自由に生活できない事。
時間割が下記のようになっている。
7時 起床
起床後 洗顔+歯磨き
洗顔後 朝食
8時~9時 運動(髭剃り)
12時 昼食
18時 夕食
20時 洗顔+歯磨き
21時 消灯
●常備されている小説が1日3冊までは読める
ということ。
●風呂は週2回であること(水、日)
●クリーニング日曜の風呂後に要請が出来る事。
●お金があれば、火曜日に依頼が出来る事。
●面会についても平日9時〜17時
1日1回は許されていること。
※ただし弁護士は毎日無制限。
みたいな所がつらつら書かれていました。
そして、一通り作業を終えた所で最後に
留「この事実について、一か所だけ電話で連絡するけどどうする?
あと弁護士さんは誰呼ぶ?」
そう、ここ結構重要なところなんです。
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まず
①一か所だけ電話
原則電話番号が分からないと電話できません。
私、ちょうど固定電話を解約したばかりで、
妻の携帯番号がうろ覚えで分からなかったた
め、電話できませんでした・・・。
②弁護士さんを呼ぶか?
これ本当にきついです。弁護士を自由に選ぶこ
とが出来るとはいえ、普通に生活していたら弁
護士なんて知る由もありません。
かといって、情報を警察側が渡してくれるはずも
なく、結果的に
担当弁護士といって、近くを担当している
弁護士さんを警察が呼ぶ形になります。
担当弁護士=黙っていても電話が今回の
件のようにかかってきます。
要は仕事に困りません。なので別に頑張らなく
ても着手金だけで生活は出来るってことですね。
これ本当に少し改善するべきシステムだと
思いますね。
この場面くらいは制限時間設けて横で
警察官が見ていてもかまわないので、少し
自由に探す時間をもらいたいと思いました。
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私「電話番号分からないんでスマホで見て
もらえないですか?」
留「うーん、それは出来ないなー。」
私「いや、今の時代、知り合いの電話番号
なんて覚えてる人いなくないですか?まあ妻の
電話番号くらい覚えておけよという
話ですけど・・・。それに弁護士も知らないです・・・。」
留「それじゃあこのまま、留置所に入ってもら
うしかないね」
私「・・・。」
まさに成す術なく、という感じでした。
そして、私は結局誰にも電話出来ず、
弁護士も知らないので、そのまま留置所生活に
突入します。
〜『刑事の服装』へ続く