平成30年6月1日、交野市立中学校で、硫化水素発生実験にて生徒2人を病院送りにする事故が発生しました。交野市教育委員会は、学習指導要領や教科書に基づいていると主張していますが、あたかも、学習指導要領や教科書が生徒の救急搬送を前提に作成している、ともとられかねないとんでもない主張だと考えます。
 私は、生徒の一日も早い回復を祈りますとともに交野市教育委員会に、次の点は確認します。
①有毒な硫化水素が発生する説明をしたのか
②塩酸の濃度や量が妥当であったのか
③硫化鉄の量が妥当であったのか
④匂いのかぎ方の説明を適切に行ったのか
⑤硫化水素発生後速やかに中和したか
 平成30年6月2日、入院した生徒1人が退院しました。
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 平成30年6月1日、日本の公共放送を担う天下のNHKが「硫化水素発生実験で生徒2人搬送とのタイトルで報道しました。
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 1日午前、大阪・交野市の中学校で、理科の授業中に硫化水素を発生させる実験をしていたところ、2人の生徒が体調不良を訴えて病院に運ばれました。いずれも命に別状はないということです。
 1日午前11時半ごろ、大阪・交野市の第◯中学校で、2年生32人が理科の実験を行っていたところ、男子と女子の生徒2人が吐き気や頭痛などの症状を訴えました。
2人は1時間ほど保健室で休んでいましたが、症状が回復しなかったため、その後、救急車で病院に運ばれました。
 このうち1人はすぐに帰宅しましたが、もう1人は吐き気などの症状があることから経過観察のため入院しました。
 交野市教育委員会によりますと、2人は意識ははっきりしていて、いずれも命に別状はないということです。
 当時、授業では硫化鉄に塩酸を加えて硫化水素を発生させ、においを確認する実験をしていて教室の換気は行っていたということです。
 教育委員会は、生徒がにおいをかいだ際に硫化水素を吸い過ぎた可能性があるとして、詳しい状況を調べています。
 硫化水素は、微量であれば吸い込んだとしても人体に悪影響はないということです。
 交野市教育委員会は「学校現場で起きたことで申し訳ありません。実験方法の手順や環境を確認して、再発防止に努めたい」と話しています。
 消防によりますと、救急車が到着した際、男女2人の生徒は保健室で休んでいて、2人とも意識はしっかりしていたということです。
 2人は病院に搬送され、このうち女子生徒が頭痛などを訴えたため、入院したということです。
 消防によりますと、当時、生徒たちは授業で硫黄と鉄を混ぜて作った「硫化鉄」に塩酸をかけて硫化水素を発生させる実験をしていたということです。

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 平成30年6月2日、産経新聞が「理科実験で体調不良 生徒2人が搬送 大阪・交野市立第◯中学」とのタイトルで報道しました。
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 1日午後0時35分ごろ、大阪府の交野市立第◯中学から「硫化水素の実験中に生徒が気分が悪くなった」と119番があった。中学2年でいずれも13歳の男子生徒と女子生徒計2人が救急車で搬送されたが、軽症だという。
 交野市教育委員会などによると、3時間目(午前10時50分から11時40分)の理科の授業で、2年生の生徒約30人が校舎1階の理科実験室で、硫化水素を発生させる実験中、2人が体調不良を訴えたという。実験は30代の女性教諭が指導し、教室の窓は開けられ、換気扇が回っていたという。
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 平成30年6月2日、毎日新聞が「理科の実験で中学生が体調不良 大阪」とのタイトルで報道しました。
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 交野市教委は1日、市立第◯中学校の2年生2人が硫化水素を発生させる理科の実験中に体調不良を訴え、救急搬送されたと発表した。うち1人は嘔吐(おうと)や頭痛の症状が残るため、経過入院した。硫化水素は有毒の気体で、担当教員は直接においを嗅がないよう注意していたという。市教委は「実験の手順に問題はなかったと聞いている」としている。
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 平成30年6月2日、朝日放送が「中学校で硫化水素発生の実験 生徒2人体調不良 大阪・交野市」とのタイトルで報道しました。
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 大阪府交野市の中学校で、硫化水素を発生させる実験中に、生徒2人が体調不良を訴えました。
 午前11時半ごろ、交野市立第一中学校で、2年生32人が理科の実験をしていたところ、いずれも13歳の男子と女子の生徒2人が頭痛や吐き気を訴え、救急車で病院に運ばれました。男子生徒は治療を受けて、すぐに帰宅しましたが、女子生徒は経過観察で入院しました。中学校によりますと、授業では、硫化鉄に塩酸を加えて硫化水素を発生させて、においを確認する実験をしていました。教室の換気はしていたということです。交野市の教育委員会は「実験手順や環境を確認し、再発防止に努めたい」としています。