改正大気汚染防止法及び改正大阪府生活環境の保全等に関する条例にて、平成18年8月末までに設置または改造した建築物の解体及び改造を行う場合、受注者または自主施工者は、アスベストの含有の有無を事前に調査して所定の書面を作成し、発注者に説明しなければなりません。
 しかしながら、郡津3丁目13番のあるマンションの解体にあたり、ある解体業者は、8月15日から重機を使った解体工事をするとの騒音規制法及び振動規制法または大阪府生活環境の保全等に関する条例に基づく交野市役所への届け出を行ったのみで、アスベストの含有の有無を事前に調査せずに、周辺の住民の方々によると、7月中旬から一部重機を用いた解体工事を開始しました。周辺の住民の方々がアスベストらしい飛散物を目撃したため、7月29日、不安に感じ、私に相談を持ちかけました。私は、即日、大阪府と協議し、大阪府は、ただちに、アスベストの含有の有無の調査をするため、一旦、解体工事をストップさせ、立入調査を実施しました。
 8月1日、立入調査の結果が判明し、調査時点でアスベストの飛散が検出されなかったものの、天井等でアスベストが検出されました。そのため、解体工事を仕切り直し、開いたままになった窓を閉じ、アスベストが飛散しない対策をしてから、解体工事をすることが決まりました。
 8月2日、交野市役所が今更ながら、立入調査を実施しました。しかしながら、大阪府がアスベストを発見済であり、交野市役所が何をやりたかったのか私にはよくわかりません。
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 平成28年8月4日、毎日放送のvoiceが「アスベスト対策せずにマンション解体」とのタイトルで報道しました。
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 「糸のようなものが飛んできた」と周辺住民が不安を募らせています。大阪府交野市の解体工事現場で業者がアスベストの飛散防止措置を一切せずに工事を行っていたことがvoiceの取材でわかりました。
 「むきだしだった、:窓をつぶして、アスベストと実際にあると言われて、えーってえらいこっちゃと」(周辺の住民)
 住民が不安を募らせているのはこの建物です。なんと解体工事でアスベストが飛散したかもしれないというのです。
 「住宅街にあるこちらのマンション、現在は解体工事が中断され、すべての窓が板で覆われています」(佐藤恒子記者)
 住宅地のすぐそばにある建物は3階建てで築50年のマンションとして2年前まで使われていましたが、7月中旬から解体工事が始まっていました。しかし・・・「糸のようなものが飛んできた」
 近隣住民からの通報を受け大阪府が調査したところ、2棟ある建物のうち1棟に壁や天井の吹き付け材としてアスベストが使われていたことがわかったのです。しかも、アスベストの中でももっとも人体に有害とされるものでした。
 「クロシドライト、通称青石綿が含まれていた」(梅田一也課長補佐・大阪府環境農林水産部大気指導グループ)
 大阪府によりますと工事は大東市内の解体業者が行っていますが法律で定められたアスベストの飛散防止対策をとっていなかったということです。また、この業者はアスベストが含まれている建物などの解体工事で必要な届出も府に提出していませんでした。
 「(業者が)ただ、知らなかったではすまない」(梅田一也課長補佐・大阪府環境農林水産部大気指導グループ)
 「アスベストの心配していなかったがバーンバーンと(工事の)えらい音がしていた」
 「石綿を使っている時代をよく知っているから(建物に)たぶん使っているはずだと」(周辺の住民)
 大阪府が現地で調査したところ大気中にはアスベストは検出されなかったということですが、なぜ、アスベスト対策をせずに工事が行われたのか?解体業者が取材に応じました。
 「建物を建てた所有者が亡くなっていて息子さんも亡くなっていて(昭和)40年ごろの建物でたぶんアスベスト入っていないだろうと思っていた」(解体業者)
 解体工事業者は、工事の前に建物の所有者からアスベストが含まれていないと聞いていたため4日間、防護措置をとらずに工事をしたといいます。
 「うちが調査機関に調査してもらう方法があった。今回しなかった。(住民には)申し訳ないです。」(解体業者)
 大阪府から改善指導を受けた解体業者はアスベストの濃度を調べた上で飛散防止対策をしてから再開するということです。 

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 法令に則った解体工事が行われるようです。

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 平成28年10月18日、朝日放送のCASTが「大阪 アスベスト事前調査怠る建設業者書類送検」とのタイトルで報道しました。
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 マンションを解体する際、アスベストに関する事前調査を怠ったとして、大阪府大東市の建設業者が書類送検されました。
 大阪労働局によりますと「正栄土木」は7月、大阪府交野市でマンションの解体工事を始める際、建物内にアスベストが使われているか調査をせず、作業員の健康被害を防ぐための措置を怠ったとして、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されました。大阪府によりますと、マンションの天井や梁にアスベストが使われていましたが、いずれも解体する前で、大気調査でも検出しなかったことから、飛散した可能性は極めて低いということです。調べに対し、正栄土木の専務は、「調査が必要なのはわかっていたが、依頼主から求められなかったのでやらなかった」と容疑を認めているということです。
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 平成28年10月19日、世界一の発行部数を誇る読売新聞が「石綿対策とらず」とのタイトルで報道しました。
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 平成28年10月19日、毎日新聞が「石綿未確認工事容疑で書類送検 大東の建設会社を」とのタイトルで報道しました。
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 平成28年10月19日、産経新聞が「アスベスト事前調査しなかった容疑、大東の建築会社を書類送検」とのタイトルで報道しました。
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 平成28年10月26日、アスベスト除去が完了しました。
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 平成28年12月5日、解体工事が始まりました。
 平成29年2月、解体工事が完了しました。
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