セガの逆襲(二)~アストロシティミニ | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

先月末に、新しいゲーム機を購入しました。

アストロシティミニは、昨年末に発売されたゲーム機。
90年代に多くのゲームセンターに投入され、一時代を築いた業務用アップライトゲーム筐体「アストロシティ」。
これを1/6サイズに縮小したゲーム機に、37本の8、90年代のアーケード(ゲームセンター向け)ゲームを収録してプレイできるようになっています。

自分がこのゲーム機のことを知ったのは、ちょうど今年の初めセガサターンのゲームを買い漁っていた頃です。
多くの方が、SNS等で残念な出来と書いており、自分も内容を調べ、確かにおしい商品だなと感じました。
しかも、収録37作のうち、「スペースハリアー」など、6本は持っているサターン版でプレイできる(しかもコラムスアーケードコレクションを当時買ったばかり)。また、「ファンタジーゾーン」など5本もPS2のセガエイジスで、「コットン」も初代PSでプレイできるし、「エイリアンシンドローム」は、業務用実機ゲーム基板を所有しています。
しかしこのような重複は、自分が元ゲームマニアだったので仕方ないといえます。
おしい、と思うのはこれ以外の部分。

まず、自分が一番気になったのは「スペースハリアー」と「ラッドモビール」の2本が収録されていること。
この2本は、ゲームセンターでは専用の筐体で投入されたもので、前者は操縦桿型、後者はステアリング型コントローラでプレイするもの。スペハリはアップライト筐体もありましたが、それも専用です。アストロシティには本来入りませんので、このゲーム集にも入れてはダメです。
ほかに入れられるゲーム無かったのでしょうか。例えば、テーブル/アップライト筐体のハンドルものなら「ラフレーサー」という手もあったのに。
そもそも何故ラッドモビール?大ヒットしたアウトランにすればまだよかったのに。

続いて収録作数。なぜ37本などとキリの悪い数字にしたのでしょう。
セガの60周年を記念して出されたとありますので、それにあやかって60本とか、または難しいなら30とか40といったキリのよい収録作数にできなかったのでしょうか。
37は中途半端な感じがしました。

そしてやはり多くの方が書いておられますが、落ちものパズル多すぎ。
しかも「ぷよぷよ」2種「コラムス」3種とバラエティー感が薄いのです。確かにコラムスとコラムス2では、対戦の有無など大きな違いがあり、分からないではないのですが。しかも「ぷよぷよSUN」は未収録と、やはり中途半端。
これだけ落ちものパズルが入っているのに、セガのテーブル/アップライト筐体のゲームといえばコレだと多くの方が思う「テトリス」シリーズは未収録。PS2版は出ているので版権取得が難しいということはないと思うのですが。
同じようなパズルで5種類埋めるなら、例えばセガなら「登龍門」、テトリスを開発されたアレクセイ・パジトノフ氏の手になる「ハットリス」、コットンと同じサクセス開発の「琉球」といった、地味ですが遊べる別なパズルゲームもあります。

セガのテーブル/アップライト筐体のゲームといえばコレ、は、ほかにもあります。
「ペンゴ」、「ジャンプバグ」。ジャンプバグは版権が複雑と聞いたことがありますが。
「所さんのま~ま~じゃん」とか、タイプの違うゲーム入れても、ゲームセンター感が出てよかったかもしれません。所さんなら収録許可してくれそうな気がします。
それにスポーツものがなにも入っていないです。
個人的には「ヘビーメタル」を久しぶりにプレイしてみたかったですね。

ボタンが6個あるのに、これをフルに使うゲームはナシ。「ダークエッジ」は6個全部使っていますが、1個重複しています。
セガ唯一の2D挌闘ゲーム「バーニングライバル」が6ボタンなので、それを収録するのも手でした。
また、せっかくボタン多いのにクイズゲームも未収録。「宿題を忘れました!」を入れて、問題もあえて当時のものを変えずにノスタルジー感を出してみるとか。
「バーチャファイター」は収録されているのに、その続編で大ヒットし、社会現象にもなった「バーチャファイター2」は未収録で、これもやはり中途半端感。

あと個人的ですが、せっかく縦画面のゲームも収録されているのに、いわゆる縦画面モード(アーケードモード)が無く、回転(ピボット)機能があるモニタに映しても横画面で縮小表示されてしまいます。
ほかにも、難易度が変更できない、テストモードが無いなど、不満点は多いです。


このように不満点が多々あり、購入するの半年くらい迷いました。
それでも、「ゲイングランド」「クラックダウン」「ボナンザブラザーズ」「アラビアンファイト」と、渋い名作も多く収録されており、専用コントローラーと一緒に購入してみました。

とりあえず、若い頃ゲームセンターで初プレイ時に1面ボスの艦橋がかたくてそこでゲームオーバーとなり、当時少しトラウマだった「ソニックブーム」をヒマをみてやり込んでいます。