2009.2.11堀江里沙~ライブレポートアーカイブスvol.1 | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所
2月11日。
朝から、まるでバスにでも乗るかのように飛行機に乗り、東京へ。
中野などでいろいろと買い物したり食事したりして17時頃に、渋谷O-WESTビルに着いた。ちょっと早く着きすぎたかな。
このビルの7階にあるその名も「渋谷7th Floor」というライブハウスが、今回のライブ会場。
17時のO-WESTビルはすごい人だかり。若い女の子が大量に。まさか全員??まさかね。同じビル内にあるO-WESTにて別な方のライブがあるようです。
7階への行き方が分からない。警備員さんに尋ね、人ごみを泳ぎました。

2007年10月下旬。
音楽系コミュニティーサイト、MySpaceにて偶然耳にした彼女の曲。一瞬でファンになり、ライブに行きたくなったけど、その僅か2ヶ月後に突然の活動休止発表。せっかくデビューできたのに、その所属事務所も後にするということでした。
同じ頃に、マイミクの吉崎硝子さんもライブ活動休止を発表し、2重にショックで、CD「まごころ」も半年ほど聴くのを止めてしまったほどでした。
活動休止から1年2ヶ月。ようやく、やっと、初めてライブに行くことができたのです。


堀江里沙ワンマンライブ「もうひとつのBirthday」セットリスト

大切なひとりごと(新曲)
make sure(新曲)
カラフル(新曲)
綺羅星
まごころ
後悔
溶けた太陽(新曲)
メトロ
一人だけど独りじゃない
ナチュラリー
Life goes on(新曲)
ありがとう

~アンコール~
Birthday(新曲)
幸花


18時開演。いよいよだ。会場に100人くらいはいたかな?
会場で売られていた新アルバム「BIRTHDAY」を購入。初回特典のステッカーが付いてきました。手作りけいたいストラップも売られていたけど、うんと迷って、パスしました。
いつもの場所に座り、ウイスキーを飲み乍ら歌詞を熟読。いつも新曲を聴くときは、曲の再生前に歌詞を何度も読み返すというスタイルをとっています。

会場が明るくなり、里沙さんとバンドのメンバー登場。
ピアノ、安保一平さん。アコースティックギター、嘉多山信さん。バイオリン、阿部美緒さん。パーカッション他の、木村徳行さん。
そしてもちろん、ボーカルは堀江里沙さんです。

「大切なひとりごと」
んと、1曲目は確かアカペラでした。今CD聴いてるので、CDの音源とライブの記憶がゴッチャになってしまう。
  
  好きな歌を 好きなだけ 歌いましょう 好きなように

この冒頭の一文に彼女のこれからの音楽に対する思いが見える。

「make sure」
  言葉を知らずに僕らは 何を伝えようというのか
  
  消えかかった太陽をつかめ 死ぬ気ならつかめるさ

最初に歌詞を読んでいた時点で心を鷲掴みにされた曲。
内に秘めた激しさがにじみ出る静かなメロディー。
演奏を終え、「ただいま」と消え入りそうな小声でつぶやく里沙。全く、放蕩にもほどがある!会場の全員で「おかえり」とかえしました。戻ってきてくれてよかった。

この他のMC。芋が大好きなんだ!という話とともに(笑)、近々ブログを引っ越して、タイトルを「私は3食芋でいい」といったタイトルに変更するという話。それにちなむ、会場限定の芋を使ったカレーや小料理を出しているということでした。この日限定のカクテルもあったようです(気づかなかった~!今回は注文せず)。

「綺羅星」、「まごころ」、「後悔」
このところいつも出勤時に聴いていた曲を演奏。バイオリンとギター。絃楽器が入る演奏って素敵だ。
久しぶりに会ったら急激に痩せていたと里沙さんがおっしゃってた嘉多山さんと、阿部さんは、ユニットを組んで音楽活動されているそうだ。ちなみに阿部さんは今回購入したCDのなかでも1曲、バイオリンで参加されています。
理由は分からないけど、このあたりからずっと涙があふれてきて止まらない。ライブで、こんなにハンカチ出すほど泣いたの初めて。

「溶けた太陽」
これも新曲。反戦の思いを綴った曲だろう。

  荒地の花に名前はない ただ密やかに この身を吹きさらすだけ

  植木鉢の花に希望はない ただ冷ややかに 惨劇を見守るだけ

の一文が焼きついて取れない。

「メトロ」、「一人だけど独りじゃない」、「ナチュラリー」
もうイントロで分かってしまうこれ等の曲も、ひとつ前のアルバム「まごころ」に収録されています。CDでもパーカッションの音が印象深い「ナチュラリー」の演奏は、木村さんのパーカスが入ってとくに聴き応えがありましたね。

「Life goes on」
彼女にとって、活動再開のきっかけを掴んだ曲なのだそうです。
おそらく彼女はもっといろいろなことを話そうとしたのではないか?
それがうまく言葉に出来ず、不器用に口をつぐんでしまう場面がありました。
でも、この詞を読めば分かります。他ならぬ彼女自身が一番この日を待ち望んでいたのだということを。

「ありがとう」
最後に、「ありがとう」で結びました。
この日を待ち望んだ若宮。もう万感の思いです。

「Birthday」
アンコールは安保さんのピアノ伴奏で「Birthday」。生まれ変わりという意味が籠められています。
明るく輝く燈臺。
彼女の活動休止期間、ある日突然この曲がMySpaceにアップされました。パソコンで日記など書いている時のBGMとしてよく里沙さんのページを開いていた私は、まるで暗い海でそこだけ明るく輝く燈臺のようなこの曲に惹かれていったのをよく憶えています。
聴くことができて嬉しい。同じ時期にアップされていた「宝物」は惜しくも今回収録ならずでした。今では2曲とも削除されています。録音しておけばよかったな。

「幸花」
再びバンドメンバーを呼び戻し、最後の最後に一番聴きたかった「幸花」を。

  心に咲く「幸花」 あなたにもほら咲いてるよ
  どんな人生を選んだとしても これで良かったねと
  あなたならきっと言える

充実した時間は終わりました。CDにサインしてくださるみたい。彼女のせいいっぱいの心遣いが嬉しい。
まずはおかえりなさいのあいさつ。そして「わかみやけい」のハンドルネームを告げる。
彼女は、日記に何度か書き込みしたことがある自分のことを憶えてくださってました。「わ~福岡からようこそ!」と2度握手(笑)。彼女は同郷、福岡の飯塚市出身なんです。
「あさって福岡に帰ります。」「東京を楽しんできてくださいね。」

外に出ると、渋谷の空に月が輝いていました。




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今回より、ライブレポートアーカイブスと題して、このアメーバブログを書きはじめた2011年7月以前に、mixi日記で書いていたライブのはなしを掲載していくことにしました。

1回目は2009年2月に、初めて観に行った堀江里沙さんのライブ。

文中に書かれてはいませんが、実はこの東京行きの2日前に当時勤めていた工場で始業前に食堂に集められ、突然解雇を云い渡されました。有給休暇が無くなる六月末まで会社に籍はありますが自宅待機。世の中にリーマンショックが吹き荒れている頃でした。

このライブ、行くかどうか少し迷いましたが、すでにライブ&航空チケットを手にしており、予定どおり飛びました。

里沙さんは活動を再開したばかり。
彼女の霽(は)れの舞台に、自分のことは伝えられなかった。笑って、別れたと記憶してます。