1/144HGUCガンキャノン制作記 | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所
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長く生きていると、いろいろとやり残しというのがあるもの。

「ヤマト」制作記のなかでも書いたけど、2000年9月に失業し、更に喘息を患って模型作りが一切できなくなった。

2002年10月復職。
接客業から製造業と、全く未経験の仕事を選んだけど、もともと物作りの仕事をやってみたいと思っていたので、希望どおりの仕事に就くことができ、楽しかった。
同年12月に、今も使っているダブルアクションエアブラシとエアコンプレッサーを購入。喘息の治療中だったけど、なんとか模型作りを再会できないかと思った。
でも、まだ無理だった。

2003年8月。
親身になってくれる医師と出会い、喘息は快方に向かった。
模型作りを再開することに決め、そしてこの時原点回帰しようと思った。
小学六年の時、初めて作った機動戦士ガンダムのプラモデル。あの頃の感動をもう一度。
当時新金型で発売された1/144HGUC版モビルスーツ・ザク(シャア少佐機)をまずは制作。10月に同じHGUCのガンダムを制作。
喘息の発作は出ず、完治したと思った。
そして、11月にガンキャノンを制作開始。
喘息の再発。
続けるのが困難になり、作りかけのプラモデルの箱を閉じた。

mixi日記を書きはじめた2006年に再び模型作りを再開し、途中喘息の為中断があったものの翌年12月になんとかSDズゴック完成。
ガンキャノンの制作再開。しかしもう、この頃は音楽の趣味に傾倒していた。
結局、軽い喘息の発作がまた出たのと、仕事が忙しかったこともあって、また箱を閉じてしまった。

※これはその当時の制作途中写真。

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先月。「千年紀の亡霊」を振り払ったあと、今度こそガンキャノンにしようと思った。
「2003年の忘れもの」を振り払うのは、もう今しかない。




以下、マニアックな制作記。

キットはバンダイHGUC1/144ガンキャノンを使用。1個は新品、確か買った帰りにまんだらけで半額で売られているのを見つけてショックで、同じ日にもう1個購入してます(笑)。

まず2体共通の改造ですが、腰のアーマーが前後2分割になっていたので、これを3分割にし、腰の前アーマーは1本の軸で繋がっているので、そこをカットして左右別々に可動するようにしました。
側面のアーマーはパイプスプリングで固定してます。

それ以外の改造は1体のみ。
まず仮組みしてみたのですが、どうも上半身がボリューム不足。
シールドが必要ないくらいの重装甲。第16話「セイラ出撃」のなかで、素手でザクを殴って擱坐させるシーンがあります。逞しくなくては。
ボディ側面と後面に1.2mmプラ板を2枚貼り、ボリュームアップ。
胸のダクトは一旦切り取り、塗装を終えた後で接着できるようにしました。
※今回の制作再開時、更にこのダクトもプラ板で幅増し。
ダクト側面の卵型のパーツも、一旦削り取って改造後に再接着。
腰アーマー後部のスジボリを埋め、1/72フィギュアを立てる四角い台を接着して設定画に近づけます。

背面のメインノズルも、ボディに合わせて幅増し。
ノズル部分に、高校生の頃友人がくれた1/35IV号戦車の転輪のパーツを貼りつけ。ダクトが鋭角なデザインに変わっているので、旧金型のガンキャノンの同じ部分のパーツと交換。

肩も小さすぎる。なんと当時のワタクシ、此処も小学六年の時無塗装で組んだ旧金型のガンキャノンの肩をまるごと流用。HGUCキットの丸い関節部品に旧肩パーツを挟み込んであります。
※今回の制作再開時、更にボディと繋がる面にエポキシパテを盛って丸く修正しました。

肘(ひじ)の関節部分は設定画では蛇腹のようなデザインですが、鋭角なものに変わっています。
此処も当時の自分は旧ガンキャノンのパーツを切り貼りして再現してあり、そのアイデアに感心します。

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手の部品は、これはなんだろう? 多分1/100モビルスーツの指が可動するパーツを流用してあります。手の甲にプラペーパーで3本線を追加。
ザクを素手で殴れる、大きな手になりました。

頭部は素組みですが、アンテナは小学生の時組んだ1/700氷川丸のパーツを流用。
脚部も素組みです。足の裏を、IV号戦車の転輪の部品やプラペーパーでディテールアップ。
ビームライフルと両肩のキャノンも無改造。




サフ吹きしてキズをチェックし、#40ジャーマングレー→ホワイトで下塗りしてから塗粧。
実はキズがけっこう残ってしまってます。老眼がはじまっていて、よく見えなかったのです。
これからは眼鏡を外して(宮崎駿先生みたいに)近づいてよく確認しないともう分からないみたい。

本体色ですが、ガンキャノンの色はオレンジという印象があり、このキットのボックスアートの色のイメージで1機を、旧来の赤いイメージでもう1機を塗ってみました。
それにしてもこの箱のガンキャノンは肩幅が広くてカッコイイなぁ。

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本体色は#83バーミリオン(朱色4号)。今は絶版になっている鉄道模型用の色です。
もう1機の本体色は#79シャインレッド。ちなみにこの色は旧パッケージガンキャノンの説明書で指定してある色だったりします。
シャインレッドで塗ったら、頭は白いし、まるで伝説巨神イデオンです。

緑の部分は#72ミディアムブルー80%+#6グリーン20%を混ぜたものにブラックを2滴ほど加えた自作色。

頭部はホワイト(少し緑や青を混ぜてます)。メインカメラは、高校生の頃別なキット用に作ったグリーン(#35スカイブルー40%+#202蛍光クリスタルイエロー40%+#5ブルー20%)

黄色い部分は#58黄橙色。

グレイの部分は#78メタルブラック45%+ミディアムブルー40%+#67パープル15%。

最後に#29艦底色とジャーマングレーでシャドウ吹きし、エナメル塗料でスミイレしました。

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10年の歳月を経て、連邦の赤い巨人遂に完成。
2003年に制作したHGUCガンダムとザクを久しぶりに出してみました。
いずれも、リアル思考ではない、アニメ調のカラーで塗粧。

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これはちょっと恥ずかしいのですが、中学生の頃(1981年?)に組んだガンキャノンと並べてみました。アンテナが無くなってますね。
パーティングライン消しは行わず(行う知識が無く)、色はレッドを筆でベタ塗り。でも組んでいて楽しかったのは憶えてます。




参考資料は、機動戦士ガンダムのレーザーディスク、ロマンアルバムエクストラ・機動戦士ガンダム、同・劇場版III、電撃ホビー1997年7月号。

ガッコ行き乍らでタイヘンですが、この調子で週末モデリングは続けようと思ってます。