君と僕の物語(第八話) | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所
若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

金星と月と木星が縦に並んで見えた日。

日が落ちてから仕事の深夜番出勤の為出かけ、自宅近くを歩いていると、1匹の猫さんが、。

あ、れ、? まさか、!

その猫は自分の位置からは背中を向けて箱坐りしていました。
白と黒の、ホルスタイン調の柄。
真っ黒で少し太めのシッポ。
猫にしては大きめのがっちりとした体格。

仕事へ行くのも忘れて近寄り、抱っこしてみた。重い。
君と僕の物語・第三話で紹介した当時の我が飼い猫も、最盛期は8.5㎏あり大きく重かったけど、この猫さんもそれほどではないものの野良にしてはかなり重い。

そしてなにより、急に抱っこしても暴れない落ち着きぶり。

タイちゃん。でしょ。

そっと下ろしてよく見ると、猫さんは見知らぬ別な野良猫さんと睨み合ってた最中だったらしく、その猫さんを追いかけて行ってしまいました。

憶えてないよね。最後に会ったのは確か4年前。




お気に入りの場所 軒下の冷たいコンクリート
夜は星見上げ君と過ごした日々 思い出す

人見知りの僕 誰からも愛される君
対照的だけど いつもどこでも一緒だった

ある日、君がいなくなった みんな心配をしていた
どこへ行ってしまったの? なにも言わずに

君を探した 昼寝をした屋根の上 塀を越えた抜け道
君はいなくなった 僕をひとり、残して

お気に入りの場所 ママのひざの上 温かいな
心地いい眠気が 夢の世界へ連れてゆく

あの頃みたいに 駆け回ったりもできるんだ
君と競争した あの路地や森への迷路

目を覚ますとそこに 君はいるはずもなく
どこへ行ってしまったの?なにも言わずに

君を探した かくれんぼした草むらも 大きな駐車場も
僕は年をとった 君を、探し続けて

目も耳も悪くなって 身体も思うように動かない
君が帰ってきたら したいことが沢山あるのに

君を探した 昼寝をした屋根の上 塀を越えた抜け道
君はいなくなった 僕をひとり、残して

君を探した かくれんぼした草むらも 大きな駐車場も
僕は年をとった 君を、探し続けて

君を探した 戻らない日々の面影 薄れる君の記憶
僕は年をとった 君を想い続けて

僕は今も探してる

君の姿探してる

作詞作曲、吉崎硝子。「君と僕の物語」より。





若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

これが、家に唯一あるタイちゃんの写真。
2001年5月31日。当時の妹のカメラ、Autoboy Jetで撮影。

ホルスタイン柄だから、タイ(笑)と当時呼んでた。

彼は、君と僕の物語・第四話で紹介したピョコちゃんと仲良しでした。
まだピョコが仔猫だった当時の夕刻、ごはんをあげに行くと、よく2匹一緒に待ってました。

猫にしては大柄でいかついけど、とても大人しくて、決して暴れたり大きな声を出したりしない。
本当に牛のような猫でした。

もうピョコちゃんは見かけなくなって、多分8歳で亡くなってしまったのだけど、そのもう少し前にタイも見かけなくなり、確か2008年頃に近所のクリーニング店近くの駐車場で箱坐りしてるのを見たのが最後。

この写真撮った時はすでに成猫だったから、少なくとも11+3歳と、平均寿命3年とされる野良にしては長生き。

また会えるかな。

今度会ったら、顔の周りの目ヤニをきれいに拭いてあげたいな。




吉崎硝子さんの楽曲を聴いていて思い出した、ちいさなちいさな、いのちの物語。「君と僕の物語」。
この日記は不定期で連載中です。最後までお読みくださってありがとうございます。




このテーマのブログを書きはじめる切っ掛けとなった、吉崎硝子さんの楽曲「君と僕の物語」のPV公開中です。
こちらもぜひご視聴ください。