細田神社 (佐田神氏跡)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀郡曽爾村山粕
(アクセス・駐車は下部写真参照)

■祭神
(不明)


「伊勢本街道」沿いの巨石信仰を源流とする社。社殿等は無く、巨石一体が座しています。
◎磐の状況や周囲の状況から察するに、組み上げた磐座ではなく、露出岩盤に対する巨石信仰であるように見受けられます。磐の右の方(向かって左の方)は、組み上げた可能性も完全には否定できないですが。したがって祭祀の始まった時代を推測するのは困難かと考えます。
◎全面に縦の窪みがあり、おそらく原初は陰石として信仰されていたものではないかと。甚だ残念ながら空海などという僧侶が、そこに梵字などというものを彫ってしまい、遺跡を傷付けたようです。
◎社前は「伊勢本街道」ということもあり、倭姫命の巡幸ルートと考えられます。倭姫命が辿ったルートには磐座や巨石・奇岩等の信仰の霊地が多く見受けられます。この地で倭姫命が祭祀を行ったであろうと考えるのは当然の帰結であるかと。またこの霊地を目指して進んだのであろうとも慮る次第。
◎社頭案内板によると、かつてここには大己貴命を祀る佐田神社が鎮座していたとのこと。明治の合祀政策により、「山粕」集落に鎮座する春日神社に合祀されたと「宇陀郡史料」より引用しています。どういった経緯で、現在は「細田神社」という社名で奉斎されているものかは分かりません。
なお平惟盛の隠棲伝承については全国に多くあり、真偽のほどは不明。


国道369号線「栂坂トンネル」を東側に出た500mほどのところ。このお家が目印。この先(東方向)100mほどに参道有り。

こちらが参道。この前に車を停め置きできそうです。

社前から下を。