阿保神社
(あおじんじゃ)


河内国丹比郡
大阪府松原市阿保5-4-19
(P無し、近隣停め置き不可)

■祭神
菅原道真公


「大和川」中流域南岸、1kmほど離れた平野部、松原市「阿保(あお)」に鎮座する社。現在は住宅等密集地に囲われています。
◎創建年代は不明。社頭案内においては菅公が大宰府にて薨去し、各地に天満宮が建立された頃であろうとしています。つまり平安時代中期から後期といったところかと。
◎当地は阿保親王(アボシンノウ)の住居跡(後ほど別記事を上げます)であったとされます。阿保親王は第51代平城天皇の第一皇子。在原業平の父とした方が通りがいいかもしれません。
通常なら皇太子となるはずが、平城天皇の父 桓武天皇の意向で、平城天皇の同母弟である神野親王が皇太弟に。第52代嵯峨天皇として即位しています。
そして嵯峨天皇に譲位した平城上皇、阿保親王、高岳親王(同母弟)とともに「薬子の変」(平城太上天皇の変)にて失脚。阿保親王は太宰権帥(だざいごんのそち)へ左遷されました。当地に住居を設けたのは入京が解かれてからのこと。
◎境内社として阿保親王社が鎮座。拝殿の横にひっそりと佇んでいます。
◎また境内には三体の老楠あり(拝殿前、拝殿裏に北側と南側)。拝殿裏北側の老楠は樹齢千年。今なお樹勢は衰えていません。
拝殿天井には48枚の花卉が描かれ「花天井」と称されています。不詳ながら江戸時代後期のものと推定されるとのこと。神域は狭くも見所の多いお社です。


向かって右端に写るのが拝殿前老楠(冒頭写真参照)。


「花天井」


右殿(向かって左殿)が阿保親王社。


以下3枚が拝殿裏南側の老楠(樹齢千年)。



拝殿裏北側の老楠(二俣の老楠)。