猿田彦神社・道祖神 (奈良市今御門町)


大和国添上郡
奈良市今御門町1
(「猿沢池」より南へ50m余り)(P無し)

■祭神
猿田彦命
市寸島姫命


「ならまち」随一の観光スポット「猿沢池」の南すぐに鎮座する小さな社。
◎社頭案内には「人皇第51代平城天皇の御宇、元興寺境内に御創祀」とあります。平城天皇の在位は宝亀五年(774年)~天長元年(824年)。創建由緒は不明。また「宝徳二年(1450年)元興寺火災後再度の火難に類焼し終に現状の小祠となりし」としています。宝徳三年(1451年)の「元興寺の土一揆」による全焼事件がありましたが、これはその前年の興福寺と元興寺との争いを発端とする火災かと思われます。
◎扁額には「道祖神」とあり、社頭案内においても「往古より道祖神、妻神、塞神として名高く道開きの神に依り…(以下略)」であると。
ところが「橘奈良麻呂の乱」(天平勝宝九年、757年)で、無実の罪で獄死したとされる道祖王(フナドオウ)の怨霊を恐れて祀ったという説も。道祖王は聖武天皇の遺言により孝謙天皇の皇太子となっていたにもかかわらず廃太子に。遂に「橘奈良麻呂の乱」において連座し、厳しい拷問により獄死したとされます。
◎境内には陽石が屹立。荒神、塞ノ神として勝負の守護神となっているとのこと。



こちらが陽石。