椚神社
(くぬぎじんじゃ)


大和国添上郡
奈良市肘塚町208
(P無し、近隣コインP等利用)

■祭神
椚大明神


「奈良町」と称される歴史的な町並みの一つ、「京終(きょうばて)」エリアの「肘塚町(かいのづかちょう)」に鎮座する社。
◎「肘塚」は玄昉という僧侶が藤原広嗣の怨霊により上空に連れ去られ、肘がこの地に落ちたことに由来する町名であるとも言われます。古くは「肘塚郷椚町」と称されていたようです。
◎「奈良坊目拙解」という書には、「南都南口惣門」がありその傍らに椚の大樹があったとのこと。かつてはここが「ならまち」の入り口となっていたようです。「上ツ道」(上街道)の途次であり、鹿除けの柵もあったとか。
◎いつしかその大樹が「塞ノ神」的な見なし方がなされ、椚大明神として奉斎されるようになったのであろうと推されます。現在の御神木は三代目であるとのこと。
◎これらとは別に、弘法大師などという僧侶が柳生から「ならまち」へやって来た際に、携帯していた椚の杖を差して休憩したところ、それが根付いたなどという後生の附会もあるようです。