菅原神社 (大和高田市土庫)


大和国葛下郡
奈良県大和高田市土庫2-8-5
(P無し、北西すぐの日吉八王子神社の東へ延びる道沿いなら停め置きできる広さ有り)

■旧社格
村社

■祭神
菅原道真公


「葛城川」の西岸畔、「土庫(どんご)」の古い集落内に鎮座する社。
◎「土庫」とは「地方豪族が外敵に備えるために集落外郭に巡らした自衛的な塁のこと」とされます。当地は「土庫環濠集落」と呼ばれ、その名残があります。北隣な村も「藤森環濠集落」があり、ともに現在も閉鎖的な雰囲気が漂うのはそのせいかと。
◎この二箇所の環濠集落の間の田園地帯に、「中和幹線」という、大和盆地の中南和地区の東西大動脈となる大型道路が建設されました。この時(2010年)に事前発掘調査が行われ、弥生時代や古墳時代を中心に、縄文を始めとし江戸時代までの遺物が出土しています。「土庫遺跡群」と称され、当社からは北側一帯に当たります。
◎発掘成果の出色は韓式系土器が多量に出土したこと。どうやら渡来人が住み着いた土地だったようです。また弥生後期から古墳前期の粘土採掘坑跡が多量に発見されたことから、それに従事する職能集団であったことも考えられます。後の時代に環濠集落を築くことに起因するのでしょうか。
◎当社の創建由緒については資料が見当たらず不明。登記は「菅原神社」でなされていますが、鳥居扁額には「天神社」とあります。明治には村社に列格していることからも、「土庫」村の鎮守社であったと思われます。


鳥居は境内の西側、西面して拝殿・ご本殿が建ちます。

ご本殿はこれが精一杯。