國造神社 (吉野町柳)


大和国吉野郡
奈良県吉野郡吉野町柳1238
(鳥居前に駐車可)

■祭神
大己貴命


「竜門岳」の南東側に面した麓、「津風呂湖」へと流れ込む支流沿いの「柳」の小さな山村集落に鎮座する社。標高は350mほど。
◎創祀時期は社伝によると崇神天皇の御代とされ、応神天皇の御代に現社地へ遷座されたとのこと。由緒は不明。天武天皇の行幸があったと伝わります。
◎社名「國造」とは国土開拓造成の意から。大己貴命が祀られます。天武天皇行幸を史実とするなら創建はその時期であり、それまでに、例えば応神天皇により祭祀が行われる霊地であったものと思われます。
◎「竜門岳」は宇陀郡と吉野郡とを分け隔てる地に山頂を有し、また十市郡との境界もすぐ近く。いずれの地からも霊峰と崇められていたと思われます。標高は904mの高山ながら、美麗な三角錐のいわゆる「神奈備山」型。
北側の山腹の亥神社(跡)、北西側の山腹「三津」の八王子神社、かつて山頂に鎮座していた高鉾神社、また山中に鎮座していた意賀美神社と嶽神社がその境内に遷座。吉野山口神社も南側山中から麓の現社地へ遷座されたという説も。いずれも由緒深い社が祀られていた霊峰。当社もその一つかと思います。








ご本殿の右手(向かって左手)の境内社。

「嶽山社」と刻まれます。雨乞いの祈りを捧げる社だったのでしょうか。

ご本殿の左手(向かって右手)の境内社。

こちらは稲荷社でしょうか。

禊場かと思われます。