井田神社 (紀宝町)


紀伊国牟婁郡
三重県南牟婁郡紀宝町井田965
(P有)

■旧社格
村社

■祭神
猿田彦命
[合祀] 伊弉諾尊 素盞鳴尊 国狭槌尊


紀宝町の東端、熊野灘から200mほど陸地に入ったところに鎮座する社。
◎社頭案内板によると、ずっと昔から井田地区の氏神であり、現在の社殿は昭和五十六年に新造されたとのこと。大昔は当地より1600m北西山中にあった「上の森(さる倉の氏神)」の宮と、現社地にあった「下の森(宮気津大名神、「名」は誤植か)」の二つに分かれていたが、明治の始めに近隣社とともに合祀されたとしています。
◎「上の森」の詳細は場所ともに不明。現在も痕跡が残されているとの情報も見当たりません。西隣の「大里」地区の東端、ちょうど1.6kmほど、西北西辺りに小さな集落が見られます。そのやや北側の山中でしょうか。
「下の森」の宮気津大名神というのが気になるものの、資料等見当たりません。
◎三重県神社庁データは何らかの古書を引用し掲載されています。そこから読み解くに、おそらく現社地に鎮座していたのが井田神社であり猿田彦命。つまり宮気津大名神=猿田彦命ということかと。合祀の伊弉諾尊が「上の森」で祀られていたのではないかと。井田神社祭神とのみしており、社頭案内板には筆頭に挙げられています。
素盞鳴尊は井田神社の境内社。国狭槌尊は「字小僧の上」からの合祀としています。
境内には社殿跡らしきものがあり、猿田彦命または素盞鳴尊が祀られていたように思います。


公園と一体になっており、大きな駐車場有り。


背後の山は真西。その北側(当社樹叢に隠れる右側)に「上の森」が鎮座していたようです。

こちらが旧社殿跡。社殿は無くとも狛犬は残されています。