丹生神社 (伊都郡高野町上筒香)


紀伊国伊都郡
和歌山県伊都郡高野町上筒香330
(付近の道路は整備されかなり広いため停め置き可能)

■旧社格
村社

■祭神
丹生都比売命


「(紀伊)丹生川」上流沿い、山間集落「上筒香」内に鎮座する社。標高は450mほど。
◎旧「筒香荘」は「上筒香」「中筒香」「下筒香」に分かれています。「播磨国風土記」に「紀伊国管川(つつがわ)」という記述が見られ、「紀伊国続風土記」は当地に比定しています。
その記述は以下の通り。「息長帯比売命 新羅を平定せんと欲して下りましし時 衆神(多くの神々)に祈り給ふ 時に国堅大神の子の爾保都比売命 国造石坂比売命に著きて、よく我が前を治め奉らば善き験(しるし)を出して ひひら木の八尋鉾根底附かぬ国 少女の眉引きの国 玉匣(たまくしげ)かがやく国  苫枕宝ある白衾 新羅国を丹波もちて平伏賜はむと。かく教り賜ひてここに赤土を出し賜ひき その土を天逆鉾に塗り神舟の艫舳に建て また御舟の裳と御軍の著たる衣を染め また海水を掻き濁らせて渡り賜ふ時 底潜る魚また高飛ぶ鳥等も往来わず前に遮らざりき かくして新羅を平伏けおへて還り上らして すなわち其神を紀伊国管川の藤代峯に鎮め奉りき」と。
◎ここでいう爾保都比売命は丹生都比売命と同神。「管川」については「筒香」つまり当地、「藤代峯」は当地より東方山中に比定されているようです。この記述から判断するに、丹生都比売命は紀伊国伊都郡筒香「藤代峯」に降臨したと捉えられます。つまり旧鎮座地であると。
◎当社創建時期については不明。「紀伊国続風土記」には「上筒香村」の項に、一村の氏神として丹生四社明神(現 丹生神社)が上げられているようです。


この周辺だけ道路整備が進んでいてかなり広くなっています。