☆ 牧野古墳
(ばくやこふん)


大和国廣瀬郡
奈良県北葛城郡広陵町馬見北8丁目
(「牧野史跡公園」内、P有)


■形状
円墳
■全長
48~60m
■築造時期
6世紀末
■埋葬施設
横穴式石室
刳抜式家型石棺、組合式家型石棺
■出土品
馬具多数、ガラス粟玉(13000個)、 ガラス小玉、銀製大刀、金環、金銅製山梔玉、鉄鏃、鉄鉾、須恵器、桃核
■周辺の状況
馬見古墳群内
■被葬者
押坂彦人大兄皇子(備達天皇皇子)か



およそ30基ほどが整備されている「馬見丘陵公園」から西へ600~700mほど、「牧野史跡公園」として整備された中の古墳。

盗掘には遇っているものの、夥しい量の副葬品が出土していることでも有名。

被葬者は押坂彦人大兄皇子ではないかと考えられています。

押坂彦人大兄皇子は敏達天皇 第一皇子。推定される当時の皇位継承候補者の中では唯一、蘇我氏の血を引いていません。

それが原因だったのか、即位することなく最期を迎えています。

馬見丘陵古墳群は葛城氏一族の墓であろうとされています。このような中に敵対したと思われる押坂彦人大兄皇子の墓が築かれるものなのでしょうか。

延喜式には「成相墓 押坂彦人大兄皇子 在大和国廣瀬郡 兆域東西八丁陵戸五烟」とあります。
とてつもなく大きいもので、これは仁徳天皇陵(全長525m)の10倍。

誤植があったのか、本当にそれほどのものであったのか。




公園東側にこのような駐車場があります。

駐車場内の石段からも行けますが、駐車場を出て南側へ回り込む方がスムーズに。