遠瀛神社 
(おきつみやじんじゃ)


大和国添上郡
奈良県山辺郡山添村松尾376
(境内に駐車可、底を擦る可能性有り)

■祭神
市杵島姫命


「布目ダム(布目湖)」の最南端から西方500mほどの山村地に鎮座する社。
社頭案内板には「或る説」として、「神武天皇日向より大和に御入りになるに当り、海路大勢の水軍率いてお出ましになり、その寄港地に海上交通の神を祭り進み給うと伝えられ、その第一は安芸の厳島であり、その後浪速より入り給えるが利あらず。紀州を回り熊野より、天川、宇陀を経て天王、松尾、富雄と進まれ大和を平定したまう」と挙げています。
「天川」は吉野、「宇陀」は兄猾と一戦を交えたりと東征神話が色濃く残る地。「松尾」は当地のことであり、「富雄」は奈良市西部のことであろうと思います。「天王」だけが不明。
「富雄」は饒速日神が本拠地にしていた地。ところがこの地に神武天皇の伝承はまったく無く、おそらく大和朝廷の支配が及んだのはずっと後の時代になってからのことであろうかと。宇陀から伝承が残る榛原の「鳥見山」と「額井岳」の間の峠を山越えし、北上して当地まで進出した可能性は無いとは言えないですが。


鳥居方向へ向かうとそのまま境内に駐車できますが、底を擦りそうなのでこの場所に停めました。



「瀛」の字は正確には、「口」の部分が「四」のようです。