四社神社
(ししゃじんじゃ)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀郡御杖村菅野2309
(P有)

■祭神
伊邪那美命
大日靈貴尊
天津児屋根命
誉田別尊


倭姫命巡行ゆかりの社。「伊勢本街道」より少し北に外れた地「菅野」に鎮座します。
◎天照大神の御杖代を奉戴した倭姫命は当地に行宮を設け、「菅野川」の畔にある井戸で禊をしたとされます。その際に「すがすがしい野」と言ったことからの「菅野」という地名になったとか。その「菅野川」は社前を流れ、井戸は境内に。果たしてこの時代に川のすぐ側の井戸が必要なのか、疑わしいところではありますが。
◎時代は下り、第31代用明天皇の皇女 稚足姫が斎宮として伊勢神宮に遣わされた際に当地に宮を造ります。その時に酢のような香がする泉が沸き手に移ったため、酢香手姫となったとされます。「菅野」の地名はこの時に起こったとも。
これが史実であるとするなら、倭姫命の伝承も史実であり、その特別な地で禊を行ったものと思われます。泉は「酢壺田(スッポダ)」と名付けられ、倭姫命ゆかりの井戸の横にあります。

*写真は過去数年に渡る参拝時のものが混在しています。






社前の「菅野川」。鳥居は川に面した位置にあり、明らかに川を意識しています。


境内社の倭姫宮。



中央「倭姫命 禊の御井」、向かって右「酢壺田」、向かって左「酢香手姫神社」。