阪合神社


河内国若江郡
大阪府八尾市小阪合町2-8-39
(P無し、社前駐車も不可)

■延喜式神名帳
坂合神社 二座 の比定社

■旧社格
村社

■祭神
瓊々杵命
彦火火出見命


八尾市 河内山本駅に近い、企業店舗住居などが混然密集する市街地に鎮座する社。式内比定社でもあり、かつては崇敬も厚く立派な大社であったことかと思いますが、現在は忘れ去られたような状態に。
◎明治五年に村社に列するも、合祀令により矢作神社に合祀。昭和三十二年に旧社地にて復社しています。かつては当社の東方すぐを大和川が流れていたと推されます。
◎当社は社名や地名から、坂合部連が奉斎した社であろうとされます。記の神武天皇条には「神八井耳命は坂合部連等(他18氏族掲載)の祖なり」とあります。
「新撰姓氏録」には「摂津国皇別 大彦命之後也」「左京神別 火明八世孫邇倍足尼之後也」「和泉国神別 火闌降命七世孫夜麻等古命之後也」と。また「先代旧事本紀」には「火明命十六世孫」とあり、異なる系統があったようです。
「新撰姓氏録」の「摂津国皇別…」には「造立國境之標」と記されており、国境を定める職業に携わっていたことによる氏族名であったことが分かります。
◎ご祭神については、本来は坂合部氏が祖神二座を祀っていたのであろうと思われます。ところが上記のように出自が異なり、かつ河内国での記載が見えないため、実際のご祭神は不明としか言わざるを得ません。
◎なお当社より東方200mほどのところで、弥生~平安時代にかけての複合遺跡(小阪合遺跡)が発見されています。現在は公団集合住宅と徳州会病院が建てられてしまい、遺跡は失われています。