☆不動山の巨石 (磐座群)


紀伊国伊都郡
和歌山県橋本市杉尾
(P有)


橋本市の東端、奈良県との境近く、「不動山」の山頂に座す巨石群。

標高は480m、参道は真っ直ぐに伸び635段。少々の覚悟が必要です。
ま…喘息持ちの私で登拝できるほどなので、健常者ならちょっとした運動になるのでしょうか。

少しずつ体力もついてきたので、かねがね拝することを願っていた巨石群(磐座群)に意を決して登拝に挑みました。
40分余りかかりましたが、通常なら20分余りもあれば十分かと。山頂まで途中には特に何もありません。

「日本の音風景百選」に選ばれており、20cmほど開いた穴から音が聞こえるとか。
「ゼェゼェゼェ…」喘息発作寸前の肺呼吸音しか聞こえませんが。

伝承では役行者(或いは一言主神)が、葛城山から金峰山に橋をかけようとして石を集めたものの、そのままにしておいた…などとされます。

もちろん修験道者たちのでっち上げに過ぎませんが、縄文時代、或いは旧石器時代の祭祀跡なのでしょうか。
こんな巨石をこんな山の上まで運んで組み上げるのは、そんな時代の人々しかいないだろうと思われます。

磐座は大小全部で20体ほどでしょうか。真南に向けられたのをシンボル的なものとし、春秋分の日の太陽の「日の出日の入り」方向に2体配置したものか…起こし立てられた2体は星と関連するものか…発作寸前の朦朧とした中で想像してみましたが。

残念なことに、磐影には八大龍王・不動明王・金剛童子を祀る祠が設けられてしまっています。江戸時代のものであるとか。
また杉尾稲荷大明神も祀られていますが、あろうことか仏花が供えられている始末。



駐車場は広く、キレイなトイレも完備。ここまでの道も全舗装済みの走りやすい道路。




途中の景色。ちょうど半分くらいまで登った辺り。

あと224段…。この辺りになると50段ごとに休憩を挟みました。