☆ 破不動(磐座跡)&不動延命の滝


大和国十市郡
奈良県桜井市大字八井内207
(道路が広くなっているので停められます)



※隣接する「不動延命の滝」を追加、「破不動(磐座跡)」についても一部修正を施しました。



桜井市の東端近く、山間部の小さな集落内。
おそらく修験者が奉斎したのであろう滝と巨石があります。

非常に残念なことにこの巨石に磨崖仏(不動明王)が刻まれてしまっています。

巨石は慶長十三年(1608年)に談山が鳴動した際に割れたとか。「談山(かたらいやま)」とは談山神社(未参拝)が鎮座する「御破裂山」のすぐ南側にある山のこと。中大兄皇子と中臣鎌足が大化の改新を起こすべく密談を行った地。

この時代には地震が相次いでいたらしく、割れたのはそれが原因かもしれません。

滝といい、巨石といい、遥か太古からの信仰の対象であったのでしょうか。

関西では大坂城築城のために悉く巨石が持ち去られたという歴史があり、この巨石はそれを防止するために刻んだ可能性もありますが、
もしそうでないとするなら、神の宿る磐に仏を刻むなど遺憾極まりない所業かと。