◎「竜王山」登拝(磐座群、「龍王の祠」等)


伊賀国伊賀郡
三重県伊賀市法花
(應感神社の駐車場利用)


應感神社境内から登拝口有り
*標高361.7mの低い山。携帯電波もすべて立ちます。
*山頂まで健常者で20分余り、第2展望台まで25分余りほど。往復1時間も見れば十分。
喘息持ちの私は休憩したり、道を外れてみたり、磐座前で簡易祝詞を奏上したり黄昏てみたりと、2時間近くかかりました。
*台風被害の影響か倒木も多く、見栄を張らずに用意された杖持参をお勧めします。
*登山装備等は無くても大丈夫かと思います。私はいつも通りビジカジ程度の簡易正装でした。


こういった山にサクサクと登られるほどの体力が付いてきて、3年ほど前から望んでいた山にようやく念願叶いました。

昨年の大型台風か、あるいはここ1~2年のゲリラ豪雨か、倒木が多く行く手を阻んでいます。登拝道もかなり荒れた状態に。





「竜王山」を愛しておられる「竜山講」の方々のお陰で、登拝も容易になっています。

階段も半分程度ほど設けられ、迷わないようにすべてにロープが張られています。





遥拝所があります。




登り始めは特に階段も無く、少々難。
半分くらい登った辺りから平易になります。




すべてにロープが張られているのが、とても有難い。




「犬戻り岩」

昔ここに大蛇が棲んでいて、それを見た犬が後戻りした…云々の言い伝えがあるようです。

3枚に割れた岩…という案内ですが、上部まで割れているのは2枚。向かって左側の岩は形状から見て、立て起こしたのではないかと見受けられました。




「烏帽子岩」

どれを指すのか不明。縦方向に4~5体連なっています。烏帽子らしきものはこの写真に収まり切れていない最上部のものでしょうか。

運んできたものとは思えず、「磐座」ではないように見受けられました。




「夫婦池・幼稚池・竜王ノ池」

磐座の手前に池らしき窪みがあります。池はその一箇所しか見当たりません。背後の磐座が3~4体を中心に構成されていることからのものでしょうか。
明らかに集めて拵えた「磐座」かと思います。




「潜り岩」

柱状節理っぽい岩が群集。上の天板のような岩と写真に収まり切れていない手前の岩が、持ち運ばれた可能性があります。




「竜王の石蔵」(「ジョーズ岩」とも)

管見したネット情報では自然にできた…などと見受けられますが、明らかに組み上げたもの。個人的には「磐座」と解します。

この背後数十メートルを登った先に、この山の核となる磐座「弘法の護摩岩」が座します。その遥拝所的なものであった可能性も。




「弘法の護摩岩」

弘法大師が雨乞いを…云々の言い伝えがあるようです。この忌まわしい僧侶はあらゆる霊地に悉く顔を出してきますが。

この圧倒的な様は、当山の核であろうかと思います。もちろん組み上げて拵えたことは明白、正しく「磐座」です。古代人はどんな思いで何をイメージして組み上げたのでしょうか。

冒頭写真はこの磐座を側面から見たものです。




後の時代に磐陰祭祀が行われたのでしょうか。ここに祠を据えた方のセンスには尊敬します。應感神社の宮司さん?




「竜王ノ祠」と「笠岩」

「弘法の護摩岩」のすぐ上に座しており、一連のものと思われます。すぐ下の写真のように「笠岩」の下に支える小岩があり、わざわざこの状態(座し方)にしたことが分かります。したがってこちらも「磐座」と解します。







山頂!

「弘法の護摩岩」から目と鼻の先。




「安政の大地震」でできた「開口クラック」(滑落崖)。

当時は山が動いた!などと大騒ぎになったのでしょうか。山神が怒った!などと考えられたのかもしれません。

それでも崩れなかった「磐座」の凄さと、なかには崩れたものもあるのかもしれません。

今回は第2展望台へは訪れていません。特に何も無さそうだったので。


当記事では一般に名所とされる磐座や奇岩のみを上げました。それに上げられていない磐座らしきものも多数見受けられます。それらは「*神の庭*」にて近いうちに記事を上げたいと思います。