当宗神社
(まさむねじんじゃ)


河内国志紀郡
大阪府羽曳野市誉田3-2-8(誉田八幡宮境内)
(誉田八幡宮境内に駐車可)

■延喜式神名帳
当宗神社 三座 並大 月次新嘗の比定社

■祭神
素盞嗚尊


誉田八幡宮の境内に遷座された式内大社 当宗神社の比定社。かつての旧社地も社前道路を100m足らず北に上った辺りとされます。神名帳編纂当時は当社は式内大社であり、誉田八幡宮は式外社あるいは未創建。立場は大きく逆転してしまったようです。
創建由緒については不明ながらも、当宗氏が奉斎した社であろうとされます。「新撰姓氏録」には「当宗忌寸 出自後漢献帝四世孫山陽公之後也」と記される氏族。おそらく5世紀頃に楽浪郡を経て渡来した一族かと思われます。応神朝の御代に来日し、応神天皇陵の側に身を寄せていたのかもしれません。あるいは当地は景行天皇の五百城入彦命(イオキイリヒコノミコト)一族の土地であるともされており、既にその頃に渡来していた可能性もありそうです。なお五百城入彦命の孫娘が応神天皇の皇后となっています。
ご祭神は案内板にも示しているように、本来は素盞嗚尊ではなく、この当宗忌寸が奉斎した祖神三座かと思われます。式内大社でもあり、世にはっきりと山陽公他三座が公示されてはいたのでしょうが、この当時、渡来系氏族が軒並み山陽公を祖としており、真実かどうかは不明。