出石神社
(いずしじんじゃ)


但馬国出石郡
兵庫県豊岡市出石町宮内99
(駐車場は覚えていませんが困らなかったと思います)

■延喜式神名帳
伊豆志坐神社八座 並名神大 の比定社

■社格等
[旧社格] 国弊中社
[現在] 別表神社
但馬国一宮

■祭神
伊豆志八前大神(イヅシノヤマエノオオカミ)


出石の中心街、かつて小京都とも呼ばれた伝統的建造物群からは北東2kmほど離れた地。盆地の東端、出石川の支流である入佐川沿いに鎮座します。城下町が形成される前は当地が出石地区の中心であったとされます。
◎社伝によると、垂仁天皇の御代に天日槍命が当地を開拓、奉持していた「八種の神宝」を「八前大神」として祀ったとされます。この「八前大神」が神名帳に言う八座となっています。その内わけは玉津宝・玉二貫・振浪比礼・印浪比礼・振風比礼・切風比礼・奥津鏡・辺津鏡。記紀の記述とは少々異なります。やや古事記寄りか(詳細はアメノヒボコ神の記事にて)。
◎当地開拓の仕方はちょっと気になるものかと。泥海であった但馬を、円山川河口の岩石を切り開いて泥水を日本海へ流し、但馬平野にしたというもの。
これは「播磨国風土記」に記される、天日槍命が播磨国へやって来た時に、葦原志許乎命に許された唯一の居住地、海に対応するものではないのかと。天日槍命は剣でかき回し島を拵えそこに住んだとあります。この「海」というのは但馬国のことだったのかもしれません。
◎境内には天日槍命の墓所とされるものがあります。禁足地なので立ち入ることはできません。天日槍命が当地に至るまで本当に生きながらえていたのかどうかは分かりかねますが、神霊をここに鎮めたのかもしれません。

※写真は2013年頃の撮影かと思います。
※早朝6時前からの参拝であったため、暗く写っています。