美多禰神社
(みたみじんじゃ)


和泉国大鳥郡
大阪府堺市南区鴨谷台1-49-1
(P有、進入は東側より)

■延喜式神名帳
美多弥神社の比定社

■旧社格
村社

■祭神
天児屋根命
牛頭大神(素戔嗚命)
[合祀] 菅原道真 天之水分大神 厳島大神(市杵嶋比売命) 大国主大神 熊野大神(伊邪那岐大神) 琴平大神(大物主大神) 八幡大神(誉田別尊)


堺市の南部、泉北ニュータウン内にある社。かつては大鳥郡「和田郷(みきたごう)」と称されていたとか。現在も「栂・美木多駅」に名残があります。その「和田(みきた)」は、上古においては「和田(にぎた)」と発音されていたようです。「和名類聚抄」には「彌岐多」とあり、これが「にぎた」から「みきた」へと変化した要因かと思います。
創建については不詳ながら、天武天皇に重用された、民直(ミタミノアタイ)が奉斎した社であろうとする説が有力。「新撰姓氏録」には天児屋根命の後裔とされ、大中臣朝臣と同祖。渡来系氏族で東漢人に属していたともされますが。仁申の乱の際に、民直小鮪(ミタミノアタイオビシ)が大伴吹負(オオトモノフケイ)軍の元で衛我河(現在の堺市の石川)の戦いで活躍したと伝わります。民直は「御民(ミタミ)」であり、つまり御領の民の直でもあるとされます。
平安末期には大中臣氏の一族、和田氏(ミキタノウジ)が当地に移住、南朝方の武将として楠木正成に仕えていたとか。流鏑馬神事が行われていたようです。




拝殿は昭和47年に改修、大阪の神社らしい近代的な建物に。