赤國神社


丹波国何鹿郡
京都府綾部市舘町宮ノ前72-1
(記憶は不確かなものの一の鳥居を潜った先に停めたかと思います)

■延喜式神名帳
赤國神社の比定社

■旧社格
郷社

■祭神
[右殿] 猿田彦大神
[中殿] 天津彦彦火瓊瓊杵尊
[左殿] 天鈿女命


綾部市郊外の農村、綾部市舘町「宮ノ前」に鎮座する社。多様な歴史を歩んだ古社という面影を残します。
◎古老伝によると神代に瓊瓊杵尊が当地へ巡行、宮(館)を造ったことから地名が起こり、創祀されたと。当時は丹波国に一社であったため「丹國神社」と称したらしいが、瓊瓊杵尊の諱が「丹仁尊(日丹仁命)」であり「丹」の字を用いるのは畏れ多いとして現社名に変更。社名変更がなされたのは、丹波国から丹後国が独立した和銅六年(713年)辺りとされています。
◎神代の時代からということに関して、また瓊瓊杵尊の当地巡行というのも疑わしくもありますが、創祀時に丹波国で唯一の社であったということ、またこの伝承自体に矛盾点などを含んでいないため、史実なのかもしれません。ご神像は土偶(男女一対)であるらしく、縄文時代から何らかの祭祀が行われていたのかも。
◎旧社名の「丹」や現社名の「赤」について、連想されるのはやはり鍛治製鉄。近隣で鉄滓が発見されているようです。

*写真は2017年10月撮影のものです。