神谷神社 (神谷太刀宮・神谷磐座)
(かみたにじんじゃ)


丹後国熊野郡
京都府京丹後市久美浜町1314
(境内に駐車可)

■延喜式神名帳
神谷神社の比定社

■旧社格
郷社

■祭神
丹波道主命
[配祀] 八千戈神 天神玉命 天種子命


内海となっている久美浜湾の底、久美浜町の市街地に鎮座する社。当社の出色は丹波道主命を主祭神として祀る稀有な社(全国唯一とも)ということと、なんと言っても迫力ある磐座群。
丹波道主命は四道将軍として丹波(当時は丹波と丹後が分かれていない)に派遣された皇族。日子坐王の御子神。丹波平定後に配祀の三神を出雲国より迎えて、出雲の人々の歓心を得て創建に至ったとされます。また丹波道主命が佩いていた神剣を祀ることから太刀宮と称されていたようです。つまり神谷神社と太刀宮とが合祀されたという説も。
なお神剣は「国見剣」と称され、「久美浜」の地名由来となっているようです。
道路向かいに鎮座する八幡社の境内地には、「神谷磐座」と呼ばれる磐座群が座します。星と太陽を信仰する祭祀場であったとされます(下部の案内板の写真参照)。遥か創建前からの聖地であることは間違いなく、この聖地に創建したのは自然な流れかと思います。
この案内には記されていないものの、ちょうどご本殿背後にあたる場所に正三角形の磐が座しているのが非常に気になります。明らかにこの形の磐を探し出してきたのか、あるいは加工を施したものかのいずれかかと。案内板の表記に追加すべき意味を持っているように思えてなりません。

所蔵の「明刀」が、当地から出土したのではないかとも言われているようです。「明刀」とは紀元前5~6世紀頃の、周の時代に造られた青銅製の刀の形をした貨幣のこと。


※磐座群の写真は*神の庭* 神谷磐座の記事にて。






左(向かって右側)は猿田彦社、右は稲荷社。









謎の正三角形の磐。