日雲神社


近江国甲賀郡
滋賀県甲賀市信楽町牧75
(P有)

■旧社格
村社

■祭神
天御中主神


木津川水系の大戸川沿いに鎮座。背後には宮山(三郷山)を控えます。また紫香楽宮跡(後ほど記事UPします)の近くでも。
当社は元伊勢「甲可日雲宮(こうかひくものみや)」の候補地の一つとされています。伝承は古伝によるもの。他にも候補地は数十ほどあり、いずれももっともと思える由緒深き地。かなり広範囲に分布しており、確定は困難かと思われます。
倭姫命世記には伊賀国阿拝郡「敢都美恵宮」(都美恵神社か)に滞在した後、近江国「甲可日雲宮」に4年間滞在したとあります。この次は坂田郡「坂田宮」(米原市の坂田神明宮か)へ。さらに美濃国、尾張国を経て伊勢国へ遷座していきます。
非常に神寂びた雰囲気は元伊勢に相応しいもの。ところが他の参拝済み候補地はいずれも同様。当社に関しては、背後の宮山に手がかりがあるのかもしれません。
なお現在の社名となったのは明治になってからのこと。それまでは上野山天神と称されていたようです。








境内社「姫の宮」。右(向かって左)から倭姫神社、天宮(雨宮)神社、厳島神社。