☆立岩 (京丹後市丹後町)



丹後国竹野郡
京都府京丹後市丹後町間人
(P有)



京丹後市丹後町「間人(たいざ)」の沿岸、「竹野川」河口に聳える、安山岩柱状節理の巨大岩盤。

1500万年前に地下から噴出したマグマが、冷えて固まったものであるとか。「山陰海岸ユネスコ世界ジオパーク」を構成要素の一。

周囲1000m、高さ20mほどの一枚岩。

もちろんこれほどの巨大な岩、古代からの伝承はありますが…。
第31代用命天皇の間人皇后(ハシウドコウゴウ、聖徳太子の母)の御子 麿子親王(マロコシンノウ、麻呂子親王、當麻皇子とも)が鬼退治をした際に、一夜のうちに天から降りてきたこの大岩に鬼を封じ込めたというもの。

この鬼退治とはもちろん「大江山」の鬼退治のこと。この「大江山伝説」は三時代にわたり伝承されています。
まずは古墳時代の彦坐王、次に飛鳥時代の麿子親王、最後に平安時代の源頼光。それぞれの伝承が重複混乱したり、取って代わられたりしています。

これほどの巨大岩盤で、しかもこの地で彦坐王の伝承が無いはずもなく、本来は彦坐王の伝承が麿子親王に取って代わられたのかもしれません。
それより遥か上古からの祭祀対象であったのかもしれませんが。

鬼退治はもちろん、鉄を巡る争奪戦であったと思われます。

※写真は2017年10月と2021年12月撮影のものとが混在しています。


700~800mほど離れた神明山古墳の頂より。

















間人皇后と聖徳太子の母子像。