春日神社 (大宇陀松山地区 春日)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市大宇陀春日
(P無し、道の駅「宇陀路大宇陀」から徒歩15~20分ほど)

■祭神
武甕槌命
經津主命
姫大神


歴史的街並み遺産である「大宇陀松山地区」内、伊勢街道から少し登ったところに鎮座。かつてはこの奥に松山城がありました。鳥居前等に石垣跡が残されています。
◎注目は「天の瓊矛(ぬぼこ)」と称される霊宝石。瑞垣前に長さ4m余りの巨石が横たわっています。「宇陀旧事紀」に「春日神社には天児屋根命を祀り 阿貴山の峰に神楽石 麓に天の瓊矛と称する長さ十四尺の霊宝石あり」と記されているようです。古代祭祀の対象であったかと考えられていますが、据え置かれている場所から察してどこかから運んできたものかと思います。
記紀にも登場する「阿貴山」ですが、どの山を指しているのかは不明。上記の記述からだとかつての松山城があった山かと。或いは日本武尊の「漆」発見にまつわる「嬉河原」伝承から考えると、屑神社西方の「西山岳」か。いずれにしても「神楽石」というのが気になりますが、背後の山とするなら神楽岡神社と関係があるのでしょうか。
◎創建由緒については不明。1406年編の田地帳に「春日庄」とあることから、その頃には鎮座していたと考えられます。

*写真は2019年2月と2021年9月撮影のものとが混在しています。


「伊勢街道」より、元中京銀行があった角を登ります。

松山城の石垣跡が残ります。

石段は全部で200段近くあるでしょうか。








こちらがご本殿。



こちらが「天の瓊矛石」。


境内から鳥居越しに境外を。正面がおそらく西山岳。真正面であり、意識して建てられたのは間違いないかと思います。


隣接する伊太祁曾神社。平成5年に木材業界の手で創建されています。

松山城への道。