◎耳成山登拝


大和国十市郡
奈良県橿原市木原町
(南100m足らずに耳成山公園P有)


標高139.7m、麓の標高は約60m、
つまり実質約80mの小山。

健脚さんであれば
ものの10分ほどで山頂までたどり着ける山、決して大げさなものではあらず。

平地続きの大和盆地の中南部にぽっかりと浮かぶ大和三山。
・天香久山(あまのかぐやま) 152m
・畝傍山(うねびやま) 199m
・耳成山(みみなしやま) 140m

飛鳥の都、「藤原京」はこの大和三山の真ん中に造営されました。

万葉集に歌われたりするなど
数々の古代史を彩ってきた三山です。

また天香久山を筆頭に神聖視された霊峰。

なお人工ピラミッドなどとも言われることもありますが、それは愚説。
すべてれっきとした死火山(200万年前に噴火)であり、あまりにバカげていると言わざるを得ません。




冒頭の写真、等高線入り絵図を見て分かるように、いわゆる「神奈備」型の美しい三角錘。

「耳成山」と呼ばれるのは、
「耳無し山」、つまり畝など耳の無い、
するん!とした山の形からとも。

8合目に耳成山口神社が鎮座する以外
これといったものはありません。

かつては山中に磐座などがあったのかもしれませんが。




まずは南側、耳成山口神社の表参道からの登拝。

もう7~8年?あるいはそれ以上前ぶり?
子供の頃にはよく遊んだ山。




今回の主な目的は磐座の確認と地質確認。

これまで地質などさほど気にもとめませんでしたが、つい2日前に登拝した赤膚山との比較をしたかったので。

赤膚山登拝によって
自身のレベルが一つ上がったのではと(笑)




粘土が硬質化して石になったような感じ。
硬質化していないところは、赤膚山よりよっぽど「赤膚」色。

硬質化した石は、噴火で焼き上がったといったところでしょうか。

当日は体調があまり良くなかったようで
この程度の山で喘息発作寸前に。

時間をかけてゆっくり進みました。




良質な「埴土」かと思われるのに採土されなかったのはやはり、
天香久山と同様に決して採ってはいけない霊峰だったからでしょうか。




ほどなく耳成山口神社に到着。
ここが8合目。




境内社の背後から山頂への道が続きます。




そして山頂に。

これ以外は旧社地跡などの残骸もありません。




天香久山。

なんだか見下ろしているようにも。




こちらは二上山。

大和の原風景を垣間見るような…建物が無ければ。

下りは北側の登山道を。
裏参道は通らずに北西の麓に降りました。

所要時間は1時間半ほど。

登山道を外れて磐座探しをしたり、
境内をくまなく探索したり、
おそらく3~4回ほど登り降りをしたくらいを歩いたかと思います。

特に成果は無し、
期待もしてはいなかったので、これで良しと。




外周にはいくつか転がっていましたが
山中からとってきたものなのかどうかは分かりません。