河内神社 (河内大明神)
(こうちじんじゃ)


紀伊国牟婁郡
和歌山県東牟婁郡古座川町宇津木
(「遥拝所」横に停めましたが停めていいものかどうか不明)

■祭神
素盞嗚命(河内神)


「古座御船祭(河内祭)」で名を馳せる古座川のシンボルとも言えるような社。またその祭のハイライトでも。
社殿は無く島全体が御神体。島そのものが神社という古代の祭祀形態をそのまま残しています。「河内様(こおったま)」と愛着を込めて称されているものの、村人がその島に上がることはなくいわゆる禁足地。信仰の篤さが伺えます。
「河内祭」は熊野水軍(特に古座水軍)の源平合戦への出陣式を模したものとも、捕鯨を模したものとも言われています。雅にまた勇壮に島を三度周回するとか。
祭として形作られたのはその時であるのかもしれませんが、その起源は遥か上古に遡るようです。古座川河口から少し海に出たところに九龍島(くろしま)という孤島があり、九龍島神社が鎮座します。河内祭の直前に船体を清めるために九龍島を訪れたり、宵宮でも一旦九龍島の方に進んでから河内島を目指すそうです。また当地民話にも九龍島の鯛と河内島の蛇が恋仲となったが、ともに岩(島)となってしまったので、一年に一度だけ鯛が蛇に会いに行くなどというものも。これが起源ではないかとも考えられているようです。
河内島については、司馬遼太郎の「街道をゆく」の中でとても上手く、かつ仔細に表現されています(のちほどUPします)。







いつまでも眺めていられるほどの美しさ。