(上が「虫喰岩」、下が「牡丹岩」)



☆虫喰岩・牡丹岩



紀伊国牟婁郡
☆ 虫喰岩
和歌山県東牟婁郡古座川町池野山705-1
(向かいが道の駅として整備、住所はそちらのもの)

☆ 牡丹岩
和歌山県東牟婁郡古座川町月野瀬881-1
(住所は東隣の「月野瀬ぼたん荘」のもの、磐前に2台程度の駐車スペース有)



いずれも1400万年ほど前に起こったマグマの噴火により、カルデラが形成されたらしく、それが風化によりこのような形状になったとか(「タフォニ」というらしい)

形状が異なるだけで形成過程は同じようです。

海際でもない陸地でこれほど侵食されているのが不思議なところ。よっぽどもろい岩質なのでしょうか。

そのマグマ噴火の影響はこの辺り一帯に現れており、「橋杭岩」もその一つ。「古座川弧状岩脈」と呼ばれているようです。

古代の信仰の対象になっていた痕跡は見えず、強いて言えば「虫喰岩」が修験道の対象となり、かつては頂に仏を祀っていたとか。現在は麓に降ろされています。

これらの奇岩が熊野にはとにかく多いのですが、明らかに信仰の対象になっているものもあれば、そうでないものも。これらは自然そのものと共生してきた、熊野独自の風土なのかもしれません。

有名な野本寛一氏著「熊野山海民俗考」では、「磐座以前」と称して人々の「景仰」の対象であったと考えておられます。





ここまでは「虫喰岩」。


この突起が「牡丹」状であることから命名されたようです。