白髭神社 (大宇陀馬取柿)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市大宇陀馬取柿138
(P無し)

■祭神
佐田大神


大宇陀の山里の外れにひっそりと佇む社、「馬取柿(まとりがき)」集落の鎮守社。地名は「祭籬(まつりがき)」からの転訛であると考えられています。
◎創建由緒等は伝わっていないようで、当社の管理をなされている氏子ですら分からなくなっているとのこと。地名由来や後述の内容を考慮すると、相当な古社であり、かなりの由緒を持つ可能性もあるとみています。
◎ご祭神を「佐田大神」としているのは奈良県神社庁。これは猿田彦神を佐田大神と同神とみなしているということかと思われます。あえて「佐田大神」とされていることに、いろいろと想像してみたくなるところではあります。
◎境内社として道主貴之命(ミチヌシノムチノミコト)が祀られているのが分かっているようです。宗像三女神の別名であるとされ、海上航路の守護神。こちらは瑞垣内ご本殿横に鎮座する社なのか、あるいはご本殿と対面する境内社なのかは分かりません。
◎問題は遥か海から離れた内陸部の山里に、なぜこの神が祀られているのかということ。これは南400mほどに鎮座する「嬉河原」の屑神社と合わせて考える必要があるように考えています。
「祭籬」といい、佐田大神といい、道主貴之命といい、当社は古代の歴史を彩る社であったように思っています。

*当社の管理をなされている区長さんのお話。「馬取柿」の村で大切にしてきたお社であり、外部の方が参拝されるのは有難いことではあるが、問題を起こされるのは管理者の責任として避けたいとのこと。
*私個人的には古代史を探る上で、非常に重要な社かと考えています。ところが、現状はこの社の重要さを理解されておられる方はほとんどおられないようです。ただ上記の内容を考慮すると衆知にさらされるのは避けたいとも考えます。従ってアクセス等は敢えて掲載しません。古代史に熱心な方であればGooglemap等を活用しながら、きっと探し出せるかと思います。





玉垣内を。社殿は二棟、もちろん大きい方がご本殿。

玉垣内にはこのような石祠が二座。

ご本殿と対面する境内社。祠と山神が鎮座します。