橿原神宮


大和国高市郡・葛上郡
奈良県橿原市久米町934
(有料P有)

■社格等
(旧)官弊大社
勅祭社
(現在)別表神社

■祭神
神武天皇
媛蹈鞴五十鈴姫命


創建は明治23年のこと。神武天皇「橿原宮」が畝傍山の南東にあったと考える機運が高まったことにより、当地に造営されました。
真相は不明ながら、現在は畝傍山北東の中腹の「洞村」にあったとする説があります。大正時代に、現在の橿原神宮東側に村ごと移動されました。県の執行によるもの、または自主的にというものと両説あります。いずれにしても当時は橿原神宮の比定にあたり、「洞村」は被差別部落であったため問題視されたという非常に悲しい歴史があります。
またもし比定されてしまうと部落の移動を余儀なくされるため、当地がそうであったという資料をことごとく焼き尽くしたとのこと。従って資料はまったく残っておらず、比定には問題があるものの、それが逆に当地であった傍証にも。その辺は神武天皇社と同じ経緯。「柏原」という地名が残っており、こちらの方が有力でしょうか。
社殿は外から把握するのは困難。外拝殿の中に内拝殿があり、内拝殿には回廊が巡らされているようです。またご本殿はご祭神が鎮まるためだけのもので、祭礼等は弊殿にて行われるとか。別に儀式殿や神楽殿もあるようです。畝傍山を含めたその造形美は最上のものかと思います。外苑も含めた全容は、とにかく初代天皇が鎮まるのに相応しいものとなっています。
※高市郡と葛上郡に跨がって鎮座していますが、便宜上 高市郡に含めます。


表参道

南門

南門前の深田池


北門

外拝殿

内拝殿と回廊